日本地質学会125周年記念地質学雑誌特集号の状況について


日本地質学会125周年記念地質学雑誌特集号の状況について

 

125周年記念特集号企画委員会 宮下純夫
2016年12月


  2018年に迎える日本地質学会創立125周年記念事業のさきがけとして,2017年より様々な企画が始まります.今回の125周年にあたっては,「日本の地質学100年」以降の25年間における各分野の進展や成果を地質学雑誌特集号として2017年から2年間にわたって順次取りまとめることとなっています.125周年記念特集号は当初の予定では2017年の1月号からの開始を予定していましたが,実際の投稿・編集作業の遅れのため,開始時期については多少遅れる見込みです.
前回に報告して以降,さらに追加の申し込みがあり,現在予定されている記念特集号は14タイトル16号分となっています.また,実際の分量によってはさらに号数が増える可能性もあります.以下に記念特集号の構成を示しますが,タイトルに関しては仮題であり,順序は掲載順序を示すものではありません。また、地学教育に関しての個別総説論文も予定されています。これらの特集号が順調に進行し,地質学会の学術活動がさらに活発化することを願っています.
 
125周年記念特集号の個別タイトル
○深海掘削計画(IODP)と深部掘削船「ちきゅう」10年の成果(2分冊)
○水蒸気噴火の地質学的研究の進展
○日本の火成岩研究の進展と展望
○日本の変成岩研究の進展と展望
○構造地質学の最近25年の成果と今後の展開(2分冊)
○日本列島の形成
○グリーンタフ・ルネサンス
○日本の応用地質学の進展と展望
○オマーンオフィオライト
○「泥火山」の新しい研究展開に向けて
○付加体地質中に残る深海堆積相の研究:進展と展望
○日本の古津波
○堆積学・堆積地質学の日本における進展と展望
○第四紀地質学の新展開
(○地学教育に関する個別総説論文)
 

(2016.12.20掲載)


 ◆ 記念特集号募集案内(2015.11.30締切)

日本地質学会125周年記念地質学雑誌特集号の状況について


日本地質学会125周年記念地質学雑誌特集号の状況について

 

125周年記念特集号企画委員会

 
昨年の11月末を〆切としていた地質学会125周年記念地質学雑誌特集号には多くの申し込みを頂きました.特集号としては10件,個別総説論文としては2件の申し込みがありました.これらの内容について企画委員会で検討を重ねてきましたが,現時点での状況について会員の皆様へお知らせします.10件の特集号の申し込みのうち,下記の9件の特集号が企画委員会として採択されています.1件については保留となっており,再提案を受けて再度検討することとなっています.
 
1.深海掘削計画(IODP)と深部掘削船「ちきゅう」10年の成果 14編 2分冊
2.水蒸気噴火の地質学的研究の進展 5編
3.グリーンタフ・ルネサンス 5編
4.オマーンオフィオライト 8編
5.日本の火成岩研究の進展と展望 9編
6.日本の変成岩研究の進展と展望 10編
7.「泥火山」の新しい研究展開に向けて 12編 2分冊
8.日本の構造地質研究の進展と展望 16編 3分冊
9.日本の応用地質学の進展と展望 6編
(ナンバリングは整理の都合上の番号で,掲載順を意味していません)
 
これらのうち,5,6,8の中には日本列島の形成に深く関連した論文が数編あります.また,個別総説論文の1編も同様のカテゴリーに入るので,それらをまとめて独自の特集号とするべく現在調整中です.したがって,現在のところ,10タイトルの特集号で号数にすると13号分の特集号企画の準備が進行中です.2017年1月号への掲載を目指して,順次,具体的な作業が進行している最中です.
また,上記のタイトルを概観すると,まだ欠けている分野やテーマもあります.古環境解析や津波堆積物研究の進展をはじめとした堆積学関係などの分野についても,特集号企画の準備をすすめています.

(2016.2.5掲載)
 

日本地質学会125周年記念事業 地質学雑誌特集号の募集

 

日本地質学会125周年記念地質学雑誌特集号企画委員会

 


1.はじめに
2018年に日本地質学会創立125周年を迎えるにあたっての記念事業の一つとして,地質学雑誌特集号を連続して企画する事が決定し,その推進のために日本地質学会125周年記念地質学雑誌特集号企画委員会が設置されました.
本特集号では,創立100周年時に刊行された「日本の地質学100年」以降の25年間を中心とした各分野の研究動向をまとめて順次発行します.掲載は2017年から開始し,およそ2年間にわたって隔月で刊行される予定です.以下に記念特集号の概要を示しますが,自薦・他薦など本特集号への多数の申し込みを期待しています.
 
2.記念特集号の意義
100周年記念事業の際にはハードカバーの単行本して「日本の地質学100年」が刊行されました.今回の地質学雑誌特集号とすることのメリット・意義は以下のようにまとめられます.

1)

地質学会全会員へ配布されるので,高度化・細分化・学際化しつつある各分野の研究動向に関する情報を全会員が享受することが出来,会員サービスの向上と地質学会の強化につながります.

2)

地質学雑誌の安定的刊行とその魅力の増大にとって,総説論文を増すことや特集号の企画が重要である事が従来から強調されてきましたが,今回の連続した特集号の企画は,その方針とも合致しています.

3)

今回の特集号の企画・実施プロセスにおいて,専門部会や多様な研究グループなどの活動を活発化させる事が期待され,本学会の核心的な事業内容である学術的活動の活性化にもつながります.

4)

単行本に比べて財政的負担も少なく済みます.


3.125周年記念特集号の要項

1)

概ねこの25年間の日本地質学会会員による学術的進展を主題とした総説論文を中心としますが.最新のトピック紹介や短い原著論文などが入っても構いません.

2)

個別特集号のテーマ設定は,例えば,ある分野全体の研究動向を体系的にまとめたもの,ある特定の研究対象・事象を中心とした構成や,境界領域に広くわたる場合など,多様であって良い.

3)

国際的なアッピールの場にしたいという事も想定して,英語原稿で構成される特集号(あるいは個別論文)が混在しても良い.

4)

地学教育やアウトリーチ,ジオパーク,自然災害や環境問題などに関わる課題に関しては,別途,「社会と地質学」といったカテゴリーのもとで社会一般への アッピールを目的とした取りまとめが検討されています.しかし,本記念特集号は観点が異なりますので,これらと課題が重複しても構いません.

5)

原稿の種別や作成要領は地質学雑誌の投稿規定に基づきます.

6)

12冊の個別特集号へと纏め上げていく過程での調整は本企画委員会において行いますが,個別の特集号への投稿や編集作業は地質学雑誌編集委員会のもとで,地質学雑誌投稿編集出版規則の細則2(地質学雑誌特集号刊行までの手順に関する細則)に基づいて進められます.
(*もし地質学雑誌の発行形態が変化する場合はその変化に対応して対処します)

 

 


4.募集要項

1)

細則2に準じて記念特集号申し込みを行って下さい.ただし,通常の特集号申し込みとは異なり,この段階では原稿そのものは必要ありません.また,個別論文(総説)の企画も受け付けます.また,ある人にこういうテーマで書いてほしいといった他薦も受け付けます.

2)

第1次募集は2015年11月30日〆切とします.掲載時期が2017-2018年の2年間にわたりますので,状況に応じて第2次募集を行います.他薦に関しては早めに申し込み下さい.

3)

申込先は 地質学会事務局気付で本委員会宛として下さい.本委員会の構成は以下の通りです.
 秋元和実,伊藤 慎,永広昌之(副委員長),狩野謙一,小嶋 智,佃 栄吉,中川光弘,久田健一郎,廣井美邦,宮下純夫(委員長),山路 敦

 

*地質学雑誌投稿編集出版規則(細則を含む)は,こちらから
http://www.geosociety.jp/publication/content0002.html#touko