地質系統・年代の日本語記述ガイドライン

2022年11月25日更新
 

地質系統・年代の日本語記述ガイドライン
2022年10月改訂版

 

一般社団法人日本地質学会 執行理事会
 

  国際地質科学連合(IUGS)の国際層序委員会(ICS)が,国際年代層序表の最新版(v 2022/10)を公開しました.v2022/10の改訂は次の通りです.
 

  • 白亜系/紀の階/期の「カンパニアン」にGSSP(2020年10月5日IUGS承認)が設定された.
  • 冥王界/代が国際標準層序年代(GSSA)として定められ,その下限が4,567.30 ± 0.16 Ma と定義された(2020年10月5日IUGS承認).層序表ではこれまでの「~ 4,600」Maにかわって「4,567」Maと標記.
  • ジュラ系/紀のすべて階/期の下限が次のように更新された.
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チトニアン:149.2 ± 0.7 Ma (更新前 152.1 ± 0.9 Ma )
キンメリッジアン:154.8 ± 0.8 Ma (更新前 1157.3 ± 1.0 Ma )
オックスフォーディアン:161.5 ± 1.0 Ma (更新前 163.5 ± 1.0 Ma )
カロビアン:165.3 ± 1.1 Ma (更新前 166.1 ± 1.2 Ma )
バトニアン:168.2 ± 1.2 Ma (更新前 168.3 ± 1.3 Ma )
バッジョシアン:170.9 ± 0.8 Ma (更新前 170.3 ± 1.4 Ma )
アーレニアン:174.7 ± 0.8 Ma (更新前 174.1 ± 1.0 Ma )
トアルシアン:184.2 ± 0.3 Ma (更新前 182.7 ± 0.7 Ma )
プリンスバッキアン:192.9 ±0.3 Ma (更新前 190.8 ± 1.0 Ma )
シネムーリアン:199.5 ±0.3 Ma (更新前 199.3 ± 0.3 Ma )
ヘッタンギアン:201.4 ± 0.2 Ma (更新前 201.3 ± 0.2 Ma )

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  • 太古(累)界/代の下限にあった層序最下位をしめす境界パターンが冥王界/代の下限の位置に移動(冥王界/代の下限が定義されたことによる)
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  • 層序表最小区分「階/期」はカンブリア紀以前の年代における最小区分「系/紀」などを含めると全部で116区分です.表に載っている一番古い名称である「冥王界」は地層が存在しないため(地球が形成途中なので)地質年代には含めていません。
  • GSSP(ゴールデンスパイク)は全部で77箇所あり,チバ二アン時代は74番目のGSSP箇所になります.なお、GSSPが存在する国は,23カ国です(スコットランドをイギリスに,またグリーンランドをデンマークとして数えています).
 

▷国際層序委員会(ICS)国際年代層序表のページ https://stratigraphy.org/chart

一般社団法人日本地質学会刊行の公式出版物(地質学雑誌等)においては,原則として,上表の年代表記に従って下さいますようお願いいたします.
この日本語版は,IUGSの許諾を得て日本地質学会が作成したもので,年代層序単元の日本語表記はJIS規格に準拠しています.


キーワード:地質年代表・年代表・時代表・国際年代層序表