No.003 2007.07/17

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┴┬┴┬【geo-Flash】日本地質学会メールマガジン ┴┬┴┬┴┬┴┬┴
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★★目次 ★★


【1】緊急 新潟県中越沖地震情報
【2】緊急提案:渋谷温泉施設爆発
【3】世界遺産登録記念:石見銀山の地質と鉱床
【4】生物侵食の島(ニュース誌表紙写真ダウンロード開始)
【5】札幌大会の見所 (その2)
【6】今週のキーワード 「大イベント」「カルデラ」
【7】シンポジウム案内
【8】公募情報(秋田大学工学資源学部 ポスドク 8/31〆切)
【9】札幌大会関連プレスリリース日程変更


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【1】 新潟県中越沖地震緊急情報
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平成19年7月16日10:13頃発生した新潟県中越沖地震(M6.6)に
関して、様々な速報が出ています。まだ余震が続いていますので、
被災地の方々、現地緊急調査の方々、くれぐれもお気をつけ下さい。
地質学会では札幌大会で緊急調査速報を展示する予定です。
詳細は後日発表します。

産業技術総合研究所発表の震央位置と地質図
http://www.gsj.jp/jishin/niigata_070716/index.html

防災科学技術研究所発表の地震メカニズムなど
http://www.hinet.bosai.go.jp/topics/niigata070716/

気象庁発表情報
http://www.jma.go.jp/jp/quake/

東京大学地震研究所発表情報
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/index-j.html

国土地理院発表情報
http://www.gsi.go.jp/BOUSAI/H19-nigata/index.html

 

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【2】 東京都渋谷区の温泉施設の'07.06.19爆発と緊急提案
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正会員  中野啓二(Terra-Fluid Systems) 
(1)「爆発」のあらまし(2)危険の広域性と原因(3)今後の爆発防
止と日本の温泉文化の発展のために  
http://www.geosociety.jp/organization/hazard/07shibuya-gas.html

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【3】 世界遺産登録記念:石見銀山の地質と鉱床 (産総研)
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世界遺産に登録された「石見銀山」は,仙山(せんのやま)とその周辺
の地下に分布する銀主体の鉱床を採掘した鉱山で,いまなお多数の坑口が
確認できます.石見銀山の鉱床がどのようにしてできたかについては幾つ
か議論がありますが、、、 詳細は、
http://www.gsj.jp/Gtop/topics/iwami-ginzan/
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【4】 生物侵食の島報道記念
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今月のニュース誌(Vol. 10, No. 6)に掲載された広島県のホボロ島が報道されました。
これを記念して表紙写真ダウンロードを先行開始します。
新聞報道:
http://www.asahi.com/science/update/0711/TKY200707110129.html


表紙写真ダウンロード

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【5】 札幌大会の見所 (その2)シンポジウムの見所
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大規模カルデラ火山 ─構造・噴火-堆積プロセス・長期予測─」
三浦大助(電力中央研究所)

 陥没カルデラは,火山噴火の巨大エネルギーが造った凹地である.カルデ
ラ噴火が起これば,現代文明社会に深刻なダメージを与える事は間違いない.
その全容を明らかにするために,横断的な議論が必要な時期である.

 本シンポジウムは,カルデラ火山の準備・噴火・終息過程について,以下の
視点からアプローチする.
(1)構造:カルデラは,火山噴火の巨大なエネルギーが地殻を破壊した結果
である.したがって,その構造は,マグマ溜りの深さや火道の分布など噴火
の場を反映していると考えられている.
(2)噴火?堆積プロセス:カルデラ噴火はしばしば大規模な火砕流を伴う.
噴火−堆積プロセスを正しく知ることは,影響の種類や範囲を理解することに
繋がる.また,構造と噴火プロセスの関係も重要である.
(3)長期予測:カルデラ噴火は,長期にわたる噴火休止期の後に発生すると考
えられている.長期予測を試みるには,噴火休止期を正しく把握することが重
要である.巨大噴火の周期性や後カルデラ火山活動の特徴などから,長期予測
の可能性をさぐる.
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【6】 今週のキーワード 「大イベント」「カルデラ」
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「大イベント」
過去の地質現象は現在の自然現象と同じ作用で起きたとする斉一観は、
地質学にとって重要な概念である。しかし地球史を詳しく研究すると、現
在では全く考えられないようなイベントがたびたび起きており、それがま
た重要なターンニングポイントとなっていることがある。
地球の歴史は、ある意味で冷えていく歴史であるが、その冷え方は一定
でなく、時々地球内部から巨大な熱が出てきたり、地球外部からのエネル
ギーインプット(たとえば隕石落下)などがある。そんなイベントの痕跡
はローカルな地質に潜んでおり、これを具体的に暴いていくことで思いが
けない真の歴史が紐解かれる。真実の多くはまだまだ地層中に閉じこめら
れたままである。
清川昌一(九州大学)


「カルデラ」
カルデラとは,ポルトガル語で「大鍋」の意味を持ち,火山に見られる巨
大な凹みである.巨大とは概ね直径2km以上のものを指す.隕石が衝突して
できたクレーターとは明瞭に区別される.地下からマグマが一斉に噴出する
ことで,地表が陥没するものを「陥没カルデラ」と呼ぶ.巨大噴火でできる
カルデラは,陥没カルデラであることが多い.言い換えれば,カルデラの存
在は,火山が過去に巨大噴火を起こしたことの証明である.陥没カルデラを
造るような巨大噴火は,日本列島では1万年に1回ぐらいの割合で起こってい
る.日本で見られる陥没カルデラ火山は,北海道〜東北と九州で圧倒的に多い.
その噴火の影響は日本列島全体に及んだことが,堆積物の証拠から分かって
いる.一方,2000年の三宅島噴火のような玄武岩質火山では,マグマの噴出
が少なくても,陥没カルデラを生じることがある.この時のマグマは多くが地
下を移動したため,地表に出てこなかったと考えられている.
三浦大助(電力中央研究所)

写真:北東側から見た屈斜路カルデラ.後方は雄阿寒岳.
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【7】 シンポジウム案内
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東京大学海洋研究所共同利用研究集会
「南海トラフ巨大地震発生帯の掘削科学」
8月8日(水)10:00〜17:30
会場:東京大学海洋研究所講堂
http://www.ori.u-tokyo.ac.jp

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【8】 公募情報
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研究機関研究員(ポスドク)の公募

1.採用予定人数:1名

2.研究分野:環境問題または資源開発に関連する地球科学。

3.担当業務等:基本的に応募者自身の研究テーマに専念してもらいますが、
実験補助等の依頼もあります。

4.応募資格:博士の学位を有すること。

5.採用予定日:平成19年10月1日

6.雇用期間:平成20年3月31日まで(半年間、ただし審査の上、半年に限って延長可)

7.提出書類:
(1)履歴書:学歴は高校卒業以降を記載し、調査・研究歴も明記すること
(2)研究業績目録:原著論文(査読の有無を区別すること)、総説、報告書、
著書、学会等での講演に分けて記載すること
(3)主要論文3編以内の別刷(コピーも可)
(4)これまでの研究内容の概要(1000字以内)

8.公募期間:平成19年8月31日(金) まで

9.提出先:
〒010-8502秋田市手形学園町1-1
秋田大学工学資源学部附属環境資源学研究センター  村上英樹
提出書類は「書留」とし、封筒に「研究機関研究員応募書類在中」と朱書すること。

10.問い合わせ先:
〒010-8502秋田市手形学園町1−1
秋田大学工学資源学部附属環境資源学研究センター  村上英樹
TEL:018-889-2446 E-mail:hidekim@cges.akita-u.ac.jp

その他:本公募は、半年間の雇用で、条件的にあまり良くありません。従いまして、応募者
のご希望に、できるだけ応えられる様にしたいと思います。ご質問などは、随時受け
付けますので、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。

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【9】 札幌大会関連プレスリリース日程変更
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札幌大会および札幌大会の講演内容について、日本地質学会からプレス発表を
2007年8月24日(金)に行う予定です(News誌6月号掲載の日程を変更)。
地質学会からのプレスリリー スを希望する方は、8月13日(月)までに、
学会事務局(main@geosociety.jp)にご連絡ください。
個人でプレスリリースを行う方も、2007年8月24日(金)以降に行うよう
ご協力願います。
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geo-Flashは、月2回(第1・3週)配信予定です。原稿は第2・4週金曜日まで
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