ジオ鉄賞:日南海岸の洗濯岩
写真:礒部忠義(福岡県)
撮影場所:宮崎市,JR日南線(内海‐小内海間)
【撮影者より】
宮崎県の日南海岸には,青島を取り巻く「鬼の洗濯板」と言われ砂岩層が板のように積み重なっている波状岩が日南海岸に広く分布している.この海岸に沿って道路が整備され観光やドライブコースになっている.
【講評・地質解説】
宮崎県南部を走るJR日南線(内海−小内海間)の車窓には「青島の隆起海床と奇形波蝕痕」(1934(昭和9)年天然記念物指定)が広がっています.砂岩の系統的節理群を手前に,16mm高角で鬼の洗濯岩の迫力と広がりが上手く表現されており,構図の美しさが評価されました.黄色の単行列車がアクセントとなり作品を引き立てています.列車の進行方向と地層の走向が一致しているのも面白いです.砂岩泥岩互層は全国にありますが,なぜここの地質が洗濯岩になったのか,洗濯岩のでき方を考えさせられます.(藤田勝代:深田研ジオ鉄普及委員会)
※「ジオ鉄賞」:深田研ジオ鉄普及委員会より本コンテストに後援を頂き,「ジオ鉄」賞を設けています.鉄道と地球の姿を組み合わせた優れた「ジオ鉄」作品を表彰します.