佳作:坊主の入浴
写真:DHAKAL BISHAL(大分県)
撮影場所:大分県別府市鉄輪海地獄
【撮影者より】
大分県別府市の鬼石坊主地獄にて撮影いたしました。ナトリウム、一塩化物泉で構成された約99度にも達する灰色の熱泥が坊主の頭に見えることより、「鬼石坊主地獄」と呼ばれるようになったそうです。733年(天平5)に編まれた「豊後風土記」に登場するほど歴史が古く、それ以降も数々の書物に登場しています。大小の熱泥がポコポコと音を立てて生まれる様子は、時が経つのを忘れるくらい見入ってしまいました。
佳作:銅色の湖
写真:福永拓真(茨城県)
撮影場所:福島県耶麻郡北塩原村 銅沼
【撮影者より】
磐梯山の馬蹄形カルデラの中にある銅沼にて撮影。水酸化鉄などによって赤茶けた強酸性の湖と1888年の噴火でできた火口壁のなす雄大な景色を望む。
佳作:山に包まれる
写真:安永 雅(長崎県)
撮影場所:長崎県 五島市黄島
【撮影者より】
五島列島最南端の有人島、黄島(おうしま)には長崎県で最も低い山である細ヶ岳(ほそがたけ)がある。その高さ25m。地元の方々からは「わんわん」という愛称で呼ばれる山。一説には、山から「わんわん」という音が鳴るからとか。実は山の海側は、波による侵食のために大きえぐられており、確かに波が当たると音が響きそうである。潮が引いたときには山の内部に入れ、火山噴出物が美しく堆積した地層を観察できる。山に包みこまれる大好きな場所である。