第7回惑星地球フォトコンテスト入選作品

 

優秀賞:白亜紀蓋井島花崗岩に記録されたマグマ混交・混合現象
写真:永山伸一(山口県)・解説:今岡照喜(山口県)
撮影場所:山口県下関市蓋井島


 

【審査委員長講評】
地層の中に円礫が散らばっているように見えますが,説明文を読むと,珪長質マグマと苦鉄質マグマが混合してできた地層ということです.マグマ同士の混合で,こんなに境界がはっきりするは不思議です.地下深くでマグマがどんな挙動をしていたのだろうかと想像力をかき立てます.

【地質的背景】
下関市吉見の北西約10 kmの響灘に浮かぶ小島,蓋(ふた)井島(いじま)の南東海岸には,「幕(まく)紋(もん)岩」と呼ばれる白と黒の斑模様を織りなす岩石が露出しています.この岩は,釣人の間で「斑岩(まだらいわ)」として知られています.白い基質部は花崗岩(珪長質)マグマが,黒い斑は閃緑岩(苦鉄質)マグマが,それぞれ固まったものです.これら2つのマグマが混ざりあいながら,斑模様をつくりだしています.(今岡照喜:山口大学)


 

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