第2回惑星地球フォトコンテスト入選作品:入選:「二つの斜面」
写真:加藤 大佑(神奈川県) <高校生以下の部>
撮影場所:後立山連峰白馬鑓ヶ岳
撮影者より:
白馬鑓ヶ岳から見た杓子岳。この山は北西からの強い季節風により雪が西側斜面(写真左側)から東側斜面(写真右側)へと吹き上げられる。この影響で西側斜面は凍結と融解を毎年繰り返す周氷河作用によりなめらかな斜面に、東側は全層雪崩等により稜線直下が急な斜面が形成される。このような山稜を非対称山稜といい、例としては隣の白馬岳がよく上げられるが東側斜面の崩れ具合等は杓子岳のほうが勇ましい。標高2812m。
岐阜県加茂郡七宗町上麻生(飛水峡) 普通列車より飛騨川の車窓 車窓に飛水峡が最も荒々しく映った所を撮影しました
審査委員長講評:
北アルプスの白馬鑓ヶ岳から杓子岳を望んだ写真で,写真には見えませんがその奥には白馬岳があります.この地域は,左(西)側の緩斜面と左(東)側の急斜面からなる非対称山稜の典型として知られています.解説文にもあるように作者の加藤さんはそのことをしっかり理解して撮影されています.このような知識があると山歩きがいっそう楽しくなります.