第2回惑星地球フォトコンテスト入選作品:入選:「黒曜石の山」
写真:伊藤 建夫(和歌山県)
撮影場所:北海道遠軽町白滝赤石山八号沢上流山頂付近
撮影者より:
今,北海道遠軽町では自然に親しみ,自然に触れ自然から学んで貰おうと「白滝黒曜石遺跡ジオパーク」を目標に町を挙げて取り組んでいます。この遠軽町の黒曜石は世界的規模で国内最大の黒曜石の産地で300万年前の火山活動で誕生したものです。この地は「日本の地質百選」にも選ばれています。写真は私たち「十勝の自然史研究会」の研修で訪れたときのものです。
石器時代から今日に至るまで、多くの人たちを魅了し続けてきた黒曜石。 特に石器時代には道具の原材料として現在の鉄の役割を果たし、一方、その美しさから装飾品として石器時時代から現在に至るまで多くの人たち、特に高価な金銀宝石に縁のなかった庶民の心を虜にしたした黒曜石。その黒曜石の原産地は地球上でも限られた場所にしか存在しない。遠軽町白滝の赤石山山頂付近は山体そのものが黒曜石でできていて、しかも、赤石山の名が示す通り、漆黒の黒曜石ばかりでなく紅筋の花十勝や茶色の花十勝など非常に美しいものや真ん丸な形をした球果を取り込んだ黒曜石が存在し非常に貴重なジオスポットです。
審査委員長講評:
この作品も佐野さんの作品と同じように,北海道遠軽町の黒曜石を題材にしたものです.しかしとらえ方はまったく異なり,黒曜石の美しさそのものに目を向けています.全体に彩度やシャープネスをもうすこし落とした方が落ち着いた作品になると思います.