第1回惑星地球フォトコンテスト入選作品:優秀賞(A部門):「石の木」
写真:北川 太郎(兵庫県)
撮影場所:ボリビア・ウユニ塩湖近郊
審査委員長講評:
ボリビア南西部にあるウユニ塩湖(海抜3700m)の近郊で撮影したものです.砂の侵食によって地表に近いほど激しく侵食されるので,このようなキノコのような地形ができます.周囲を何回もまわり,視線の高さを調整して,ベストのポジションから撮影したのでしょう.陰影の具合,周囲に散在した岩石の配置,背景などがよく整理されています.
地質的背景:
撮影ポイントは、ペルー南東部からボリビア西部にかけて広がる標高4,000m(±)の高原アルティプラノの南端付近に知られている「El Árbol de Piedra」(岩の木)と呼ばれる奇岩です。名のとおり、あたかも地中から岩石が伸びて広がったように見えます。高さ5m余りで、火山岩が強風により侵食され残留したものです。この北約150kmには、最近リチウム資源で有名になった世界最大の塩湖、ウユニ塩湖があります。(中山 健)