奈良県国道169号法面崩壊地調査結果

1.はじめに

奈良県奈良市と和歌山県新宮市を結ぶ国道169号線では、2007年1月30日に法面崩壊が発生し、車が巻き込まれ、三名の命が失われた。本国道は、紀伊半島を南北に縦貫する延長約167kmの幹線道路で、半島内陸部と沿岸部とを結ぶ広域ネットワークの役割を担っているが、現在は崩壊地付近が閉鎖されている。崩壊原因のすみやかな究明と、安全を確保した上での開通が待たれているところである。
今回、次のように合同調査を実施した。調査時には、崖から不安定な石が落下する危険性があり、また、警察の調査も進行中であったため、調査は必ずしも十分ではなかったが、一応の結論が得られたので、その結果をとりまとめる。

期日:
2007年2月6日 午後1:00〜4:00
調査参加者
千木良雅弘(京都大学防災研究所、日本応用地質学会関西支部長、日本地すべり学会理事)
諏訪浩(京都大学防災研究所)
釜井俊孝(京都大学防災研究所)
藤田 崇(断層研究資料センター)
三田村宗樹(大阪市立大学)
天野一男(茨城大学、日本地質学会地質災害委員長)
後藤 聡(山梨大学、土木学会・同上小委員会委員)
大田英将(大田ジオリサーチ、同上小委員会委員)
稲垣秀輝(株式会社環境地質、同上小委員会委員)

調査結果はこちらから(618kb)