2019山口(プレページ)

 
日本地質学会第126年学術大会
(2019山口大会)


山口大学吉田キャンパス(山口県・山口市)にて
2019年9 月23日(月)〜25日(水)に開催
 

日本地質学会は,山口県山口市の山口大学吉田キャンパスにて,第126年学術大会(2019年山口大会)を9月23日(月)〜25日(水),巡検(見学旅行)を22日(日)と26日(木)に開催します.

山口県は,「地質の博物館」といわれるほどに,秋吉台をはじめ多くの優れた地質遺産があり,明治以降優れた研究の舞台となってきました. 萩市出身の地質技術者高島得三は,明治7年(1874年)に「山陽山陰地質記事」という日本最古の地質図を作成しています.また,山口大学の初代学長「松山基範」は,昭和4年(1929年)に地球磁場の反転を世界に先駆けて唱え,地磁気の逆転期にその名を残しています.また戦後も多くの研究の舞台となり,優れた成果をもたらしてきています.

山口県には,現在2つのジオパークがあります.Mine秋吉台ジオパークと萩ジオパークです.どちらも,まだ国内ジオパークで,認定からの日も浅いですが,そのぶん活力に満ちあふれていて,地域住民が生き生きとジオを語る姿を見ることができます.Mine秋吉台は,約3億年前の石灰岩,約2億年前の石炭層,約1億年前の銅鉱山などが見所です.萩では,後期白亜紀の花崗岩,中新世の斑れい岩,第四紀の単成火山群など,3つの時代のマグマ活動を見ることができます.秋吉台へは車で40分くらい,萩へは1時間弱で行くことができます.その他のお勧めは,外国人も多く訪れる下関市北部の角島,長門市の元乃隅稲成神社などが人気のスポットで,中新世の安山岩の柱状節理などが近くの露頭で観察できます.また,長門市青海島や萩市須佐では遊覧船で北長門海岸国定公園の美しい海岸の風景を楽しめるだけでなく,白亜紀のルーフペンダントや須佐層群などを見て回ることができます.

山口大学の吉田キャンパスは,飛行機では山口宇部空港から約1時間,新幹線の新山口駅から山口線で20分ほどの距離にあります.最寄り駅の「湯田温泉」は,温泉街で宿泊施設や飲食店も多く,“夜の楽会”も楽しめます.湯田温泉以外では,新山口駅付近にもホテルがあります.観光シーズン,連休にかかる時期でもあり,早めの予約をお願いします.

地質巡検は,定番の秋吉台の石灰岩(カルスト台地)や白亜紀のカルデラ,中生代の化石,津和野の花崗岩と深部流体,活断層,新生代地すべり,アウトリーチ巡検など,盛りだくさんです.いずれも,日帰り巡検で,お手軽かつお財布にも優しいコース設定を予定しています.この機会に,是非山口の地質を堪能してください.

山口大会は,どんな大会になるでしょう?ドキドキとワクワクが,いっぱいです.大会実行委員会一同,皆様のご参加を心からお待ちしています. 一緒にワイワイ・ガヤガヤしましょう.
 

2019年1月
日本地質学会第126年学術大会(山口大会)実行委員会
委員長 脇田浩二