地質学雑誌電子版投稿編集出版規則主要な変更点
(2022.12.10承認)
- 地質学雑誌投稿編集出版規則
- 細則2_特集号に関する細則
- 細則5_講座に関する細則
- オーサーシップについて:故人などを共著者に加えることを可能とする。 ∵故人が担当した部分の責任ついても考慮
- 受付処理について、実態に即した形にする。査読に要した期間を実態に即した形にするため
- Editor reject(査読に回さない)を、明確な形で、可能とする
- 紙ベースでの投稿の名残があるので、その点を修正
- 受理から出版までを実態に即した形にする。受理後に要した期間を実態に即した形にするため
- 冊子体についても、規則に加筆(特集号についても)
- 著者の貢献の記述のガイドラインをより明確に。
- 特集号において、投稿が遅れている論文の取り扱いについて。
遅れている論文の定義の変更:
:従来は特集号提案の受諾から3ヶ月→3ヶ月に延長。(3ヶ月はほとんど機能していないため)
:最初に受理された論文の受理日から一年を経ても受理されない論文(新たなルール)
∵ 従来は冊子体でまとめて印刷する形式だったので、ある程度歯止めがあった。現在は、特集号といえども随時になってしまったので、遅れた論文があってもあまり問題が顕在化されず、そのまま放置のケースが多い。実際125周年特集号(2018年)が未だ完結していない。
(127巻9号編集後記より)
新型コロナウイルス感染症の「第5波」が夏休み期間と重なり,私が在職している富山でも予定していた野外実習を延期せざるを得なくなりました.皆様は,いかがお過ごしでしょうか.
さて,12月号までの受理原稿が出揃っていない状況ですが,来年1月からの完全電子化への準備は進みつつあります.9月の日本地質学会理事会で,地質学雑誌電子版投稿編集出版規則の内容が審議されました.現行の規則からあまり大きく変えないように心掛けましたが,以下のような主要な変更点があります.
- まず,現行規則では,原則として受理された原稿を受付処理順に月1回出版しておりました.完全電子化後は,受理順に,J-STAGEの所定のURLに論文の書誌情報とPDFファイルを出版・公開するようになります.論文は,原則として毎年1つの巻・1つの号にまとめるという形にします.また,論文毎に識別番号をつけて1からページ番号をふることを考えています.
- 地質学雑誌特集“号”や連載講座“号”を構成する論文も上記のルールに沿って出版し,“号”を構成する全ての論文が受理・出版された後に,日本地質学会またはJ-STAGEのウェブサイト上でVirtual Issueという形(前文,構成論文の著者,題名,書誌情報URL等を1つのページにまとめたもの)でも公開するという扱いとします.
- 毎年1巻1号の出版となるので,口絵(Pictorial)というカテゴリー名をフォト(Photos)に改めます.ただ,完全電子化に伴いカラーページの著者負担が廃止となりますので,フォトのあり方は今後考えていく必要があるのかも知れません.
- 完全電子化に伴い,国際動物命名規約に従って,動物化石の命名法的行為を含む原稿については,出版前にZooBankへの登録をお願いすることとなりました.
- 現行のオープンファイルは,J-STAGEのデータサーバーであるJ-STAGE Dataのデータファイルとして公開するよう変更いたします.J-STAGE Dataについては,以下の例が参考になります. 第四紀研究 <https://jstagedata.jst.go.jp/jaqua>
日本リモートセンシング学会誌 <https://jstagedata.jst.go.jp/rssj>
- J-STAGE Dataのデータファイルは,独立したDOIとメタデータが付与され外部サービスとも連携するため,検索されやすく,元論文の注目度向上も期待されます.データファイルに変更を加える場合,変更後のデータファイルが新規に作成され,変更前の版(変更履歴加筆)とともにJ-STAGE Dataで永続的に公開されます.データファイルを撤回した場合も,メタデータ,DOIの記載,および変更履歴はJ-STAGE Dataに残ります.
- >一定以上に長い原稿は編集委員会や査読者の作業を増やし,受理までの期間を長引かせるので,ページ数制限を現行通り残して,超過分には負担金を設定することとしました.ただし,超過ページに対する負担金,別刷料金等を定めた出版印刷費用等に関する細則(細則3)の具体的内容については,12月の理事会で審議することとなります.
地質学雑誌の9月号は,特集号「日本海拡大に関連したテクトニクス,堆積作用,マグマ活動,古環境(その2)」として,総説1編,論説4編を掲載いたします.これらの力作を執筆して下さった皆様と,編集の労をとって下さった世話人の皆様に厚く御礼申し上げます.会員の皆様には,引き続き,様々なカテゴリーの原稿をご投稿いただけたらと思います.また,地質学会員が興味を持つような題材をお持ちの非会員の方にも,投稿をお勧めいただければ幸いです.今後とも,よろしくお願い申し上げます.
地質学雑誌編集委員会
委員長 大藤 茂