(行事委員会)
■国際ワークショップ「The Geology of Japan」を開催します
【趣旨】
日本列島の地質をテーマとした書籍はこれまで多数出版されていますが,それらの多くは日本語で書かれています.海外への情報発信のためには最新研究成果を含む英語版書籍の出版が必要不可欠ですが,この20年間出版されていない状況です.この空白域を埋めるために,このたびイギリス地質学会が出版する「The Geology of Japan」と題する書籍に日本地質学会が執筆やワークショップ開催等を通じて協力する運びとなりました.これは,日本列島を地域あるいは地質帯で区分し,それぞれの地質概説と形成モデルを簡潔にまとめるとともに,主要露頭や日本の地質を紹介する巡検コース案内から構成される予定です.出版計画の主旨を会員に理解していただくとともに,会員からのコメントを参考にして書籍に収録する内容を充実させるために,大阪大会において学会主催の国際ワークショップを開催します.発表は主要執筆予定者に依頼し,口頭及びポスター形式とします.なお,海外研究者の出席も予定しているため,本ワークショップの使用言語は英語とします.
【世話人】
ウォリス サイモン(名大),石渡 明(東北大),平 朝彦(JAMSTEC),小島 知子(熊本大)
【開催日時】9月16日14:30-18:25(予定)
【会場】B3教育棟1階,第3会場
発表の詳細は,プログラムをご参照ください.
International Workshop on ‘The Geology of Japan’
Workshop summary:
In recent years several works have been published in the Japanese language on the theme of the geology of the Japanese islands. In order to make this information available to an international audience, there is a great need for similar works in English. However, none has been published for more than 20 years. To help fill this gap, a new project has been started working with the Geological Society of London to produce a book entitled 'The Geology of Japan'. The book will be divided into sections treating different geological or geographic regions of the Japanese Islands, each presenting an overview of the relevant geology and a summary of available formation models. In addition, the book will present information on important outcrops and include a section with a geological field guide. To promote the project amongst the members of the Geological Society of Japan and to provide an opportunity for feedback from the members to help improve the final contents of the book, the Geological Society of Japan will hold an international workshop at the upcoming annual meeting in Osaka. The presentations will be solicited from the main book contributors and both oral and poster presentations will be considered. Because we are expecting guests from abroad to attend, this workshop will be held in English.
Conveners:
Simon WALLIS (Nagoya Univ.), Akira ISHIWATARI (Tohoku Univ.), Asahiko TAIRA (JAMSTEC), Tomoko KOJIMA (Kumamoto Univ.)
Schedule:
September 16th (2nd day), pm
日時:2012年9月15日(土) 〜17日(月)
場所:大阪大会ポスター会場(大阪府立大学学術交流会館)
一般社団法人日本地質学会は社会貢献事業の一環として,2011年3月11日に発生した東日本大震災に関する学術的な復旧・復興事業を会員から公募し,2011年度に下記の6件が採択され,調査・研究が実施されました. すでにニュース誌で標本レスキュー関係の報告記事が掲載されていますが,大阪大会では,ポスター会場でその成果を毎日2件ずつ発表しますので,ぜひ訪れてください.なお,この復旧復興事業プランの公募は,2012年度も規模を縮小して継続しており,7月末段階で,2件の応募が届いています.
2011年度に採択された下の6件の調査・研究成果を,2件ずつ3日に分けて展示します.
9月15日(土)(除染関係)
・ 放射性セシウムに汚染された水田土壌のカヤツリグサ科マツバイによるファイトレメディエーション.榊原正幸・佐野 栄
・ 福島第一原子力発電所周辺の放射線量の測定方法と地質学的除染方法の検討.上砂正一
9月16日(日)(標本レスキュー関係)
・ 歌津魚竜館大型標本レスキュー事業.永広昌之(News誌2012年3月号掲載)
・ 陸前高田市立博物館地質標本救済事業.大石雅之(News誌2012年5月号掲載)
9月17日(月)(応用地質学・環境地質学的視点からの液状化,除染関係)
・ 関東平野内陸部の住宅地での盛土材質の相違による液状化要因の解明.ト部厚志
・ 微生物による放射性物質の除洗の実証実験.高橋正則
日本地質学会理事会
東日本大震災復旧復興事業プランWG