日本地質学会第117年学術大会(富山大会)

 

見学旅行:各コースの魅力と見どころ


富山大会では中部支部を中心に多くの会員・非会員の協力を得て,魅力的な見学コース(9コース)を用意いたしました(一覧地図参照).その多くがシンポジウムや一般発表終了後の9月21-22日の期間に行われ,続く23日は秋分の日(祝日)ですので,参加しやすい日程かと思います.見学旅行の詳細は大会ホームページを参照して頂くこととして,ここでは各コースの魅力と見どころを紹介したいと思います.この機会でないと見学できない対象が多数ありますので,多くの皆様の参加をお待ちしております.
(参加申し込み〆切:FAX・郵送8/31,WEB9/3).

(見学旅行担当:原山 智・竹内 誠)
 

 

A班:富山積成盆地,北陸層群の広域テフラと第四紀テクトニクス

 

A班:大桑層中の恵比須峠-福田テフラ

(9/21日帰り)
案内者: 田村糸子・山崎晴雄(首都大)・中村洋介(立正大)
魅力  
富山積成盆地を形成したテクトニクス(富山湾側が沈降し,山地が上昇する)を富山平野周縁の丘陵地で確認できること,積成盆地内の鮮新-更新統中のテフラ対比がテクトニクスの時間軸の精密化に大きく貢献していることを実感できると思います.
見どころ  
´´‖臈-PMテフラ(3.9 Ma)や谷口テフラ(2.3 Ma),恵比須峠-福田テフラ(1.75 Ma)など,鮮新-更新世の鍵テフラ7層.
呉羽山断層の最近の動きを示す沖積面の変形や,魚津断層の幅数100mに及ぶ段丘面の長波長の撓曲.
 

 

B班:跡津川断層系の活断層露頭と飛越地震

 

B班:跡津川断層,真川露頭

(9/21-22)
案内者: 竹内 章(富山大)・道家涼介(地層科研)・ハスバートル(土木研)
魅力  
跡津川断層は,1858(安政五)年に発生した安政飛越地震の震源断層で,顕著な微小地震活動が観測されています.跡津川断層系は1970年代から内陸活断層のテストフィールドとなっており,GPS測地をはじめ観測データが総合的に集積した結果,日本海側のひずみ集中帯における地殻地震の発生メカニズムの解明が進んでいます.(断層東部の現場は,近年アクセスに様々な規制が強化されていることから,このような機会でないと見学は困難です.)
見どころ 
\彡点鄰覗悗涼羆部〜東端部に至る区間で,断層破砕帯や活断層の露頭,段丘の横ずれ変位,河道閉塞,流系のオフセット,飛越地震の傷跡を見学.
飛越地震における地表地震断層では,上下変位のほか横ずれ変位も確認できます.
C覗愆笋剖縮がある参加者は,健岩と破砕帯,地震断層のガウジなど,各種サンプリングが可能です.
 

 

C班:立山火山

 

 
 C班:称名の滝.第2期・第3期火山噴出物からなる.

(9/21-22)
案内者: 中野 俊(産総研)・奥野 充(福岡大)・菊川 茂(立山カルデラ砂防博物館)
魅力 
活火山である立山火山は中部山岳国立公園内にあり,立入や試料採取の規制が厳しかったり,アプローチが困難だったりして,こうした機会でないと観察や見学は困難な状態にあります.今回は立山黒部アルペンルート沿いの千寿ヶ原から室堂までのコースを見学します.
見どころ 
ー腓文学対象は,第2期の火砕流堆積物,第3期の溶岩,最新期のテフラ,地獄谷の噴気地帯などで,立入許可を得たうえで歩道を外れて露頭観察をします.
⇔山カルデラと五色ヶ原をカルデラ縁から遠望します.
 

 

D班:焼岳火山の大規模ラハールと火砕流堆積物


(9/21-22)
案内者: 及川輝樹(産総研)・石崎泰男(富山大)・片岡香子(新潟大・災害復興科学センター)
魅力  
100km以上も流下し富山平野に達した大規模ラハール堆積物が,神通川とその上流の高原川流域に分布します.山岳地域で発生したラハールは火山から遠く離れた平野まで達することが多いため,それは火山発達史のみならず河川システムや防災学上重要なテーマとなります.火山地質学のみならず,堆積学,防災関係者の参加も歓迎します.
見どころ 
‐導抖源の大規模ラハールのつくる地形と堆積物
▲薀蓮璽襪諒貂燹ぞ導找仍格出物
焼岳の観測を行なっている京都大学付属の上宝観測所や穂高砂防観測所の見学.
 

 

E班:黒部川沿いの高温泉と第四紀黒部川花崗岩 

 
 E班:黒部川花崗岩中の苦鉄質包有岩濃集相)撮影:谷 健一郎(JAMSTEC)


(9/21-22)
案内者: 原山 智(信州大学)
魅力 
黒部川峡谷鉄道に乗って,最新の地質成果にふれる見学コースです.この機会を逃すと,個人での見学は困難でしょう.第四紀黒部川花崗岩,大規模マイロナイト帯,高温泉はいずれも飛騨山脈の隆起テクトニクスとの関連でとらえることができます.祖母谷温泉(宿泊地)では,黒部川花崗岩中でのマグマ混合・混交も見学します.なお登山道には入りません.解散時間が早いので,23日に島根大で始まる日本鉱物科学会にも間に合います.
見どころ 
々部川沿いの高温泉(黒薙・鐘釣・祖母谷温泉)
第四紀黒部川花崗岩(苦鉄質包有岩・マグマ混合・混交)
H騨山脈の隆起テクトニクスに関与したマイロナイト
げ嶽彰簔罎諒甞祐笋斑和啅菠
 

 

F班:年代学から見た飛騨変成作用から日本海誕生後までの構造発達史

 
 F班:飛騨片麻岩の露頭


(9/21日帰り)
案内者: 椚座圭太郎・清水正明(富山大)
魅力 
飛騨変成作用の時代から白亜紀のテクトニクスを経て,日本海形成前後まで,富山県と周辺地域の構造発達史の早巡り日帰りツアーです.
見どころ
“騨変成作用による花崗岩ミロナイトと単斜輝石ミグマタイト
⊃晴鉱山杢地鉱と横山衝上断層(白亜紀前期テクトニクス)
手取層群中の中朝・揚子衝突帯起源の花崗岩礫
て本海形成前・後の新第三紀層
 

 

G班:富山県に分布する上部ジュラ系〜下部白亜系手取層群の海成層と恐竜足印化石 

 
G班:恐竜足跡露頭 


(9/21-22)
案内者: 平澤 聡(京都大)・柏木健司(富山大)・藤田将人(富山市科学博物館)
魅力
国内初のよろい竜の足跡化石を産出した恐竜足跡化石露頭面のほか,手取層群海成層の岩相や,放散虫化石等の様々な微化石を含む生痕化石を見学します.
見どころ
ー蠎菫愀押ね峰層・桐谷層の岩相と微化石・生痕化石
⊆蠎菫愀押は尊管楞悗龍歌蟻印化石
 

 

H班:糸魚川ジオパークの地質巡り

 
 H班:糸魚川地域全景


(9/21-22)
案内者: 竹内誠(名古屋大)・竹之内耕(フォッサマグナミュージアム)・中澤 努(産総研)
魅力  
新潟県糸魚川市周辺は日本有数のヒスイ産地であり,また代表的な構造線である糸魚川−静岡構造線が分布します.糸魚川市はこれらの多種多様な地質をもとに一般市民への普及活動とジオパークの整備を続け,2009年8月には,糸魚川地域は日本で初めての世界ジオパークに認定されました.一方,2010年春には産総研地質調査総合センターより5万分の1地質図幅「小滝」が発行され,ジオパーク内の地質に多くの新知見が得られています.
見どころ
.侫ッサマグナミュージアム展示見学
∋綉川−静岡構造線露頭
F本海拡大に伴う中新世枕状溶岩
だ蝶ざ粁のヒスイ産地
300 Ma蓮華変成岩の岩相と地質構造
秋吉帯青海石灰岩,舞鶴帯虫川コンプレックス,舞鶴帯と秋吉帯の境界断層
 

 

I班:糸魚川ジオパーク ヒスイ探訪ジオツアー 謎多きヒスイを多角的に楽しもう


(9/17日帰り)
案内者: 宮島 宏(フォッサマグナミュージアム)
魅力  
ヒスイにまつわる自然科学的な謎,人文科学的謎を多角的にとりあげます.さまざまな色のヒスイ,宝石質ヒスイ,日本最大のヒスイ,生成の科学,ヒスイ中のSr新鉱物,加工と利用,歴史的再発見などなど,ヒスイの魅力をたっぷり堪能していただく探訪の旅です.なお9/20(月)にも,「第9回理科教員対象見学旅行」を同内容で実施予定です.
見どころ
.侫ッサマグナミュージアム・青海自然史博物館のヒスイ関連展示見学
長者原・寺地遺跡のヒスイ
小滝ヒスイ峡
だ蝶だ逎劵好ざ