編集委員会より(バックナンバー)

地質学雑誌では図版を廃止しました

(地質学雑誌編集委員会委員長 山路 敦  2013.9.30 )

  地質学雑誌を含め,かつては学術誌の印刷の品質が低かったため,重要な証拠写真は図版として本文とは違う光沢紙に印刷し,論文の末尾に添付するのが普通でした.このほど地質学雑誌では,図版を廃止することになったことをお知らせします.
廃止の理由は,まず,地質学雑誌でも全ページにコート紙を用いるようになり,紙質と印刷の品質において,図版と本文とのあいだで差がなくなったことが挙げられます.また,図版にはページ番号が振っていないので,図版があるとページ数の見積もりや出版費の計算などの事務が繁雑になります.さらにまた,図書館を通じて論文の複写依頼をする際,ページ番号がないことが落とし穴になって,図版部分が欠如したコピーが送られて来るというような事もおこっています.地質学雑誌で図版を含む論文は,最近は年に1編程度であり,図版がなくても 1ページ大の写真は掲載できるので,廃止による不都合はないと判断したわけです.
図版の廃止を趣旨とした「地質学雑誌投稿編集出版規則」改正案は,2013年9月の理事会で承認されました.今後も地質学雑誌への投稿をお願いします.


 (117巻6月号 2011年6月)
地質学雑誌の「短報」がなくなりました!

(地質学雑誌編集委員長 小嶋 智)

 地質学雑誌の「短報」と「論説」の違いは,ページ制限があるかどうか,日本語要旨をつけるかどうか,アブストラクトの制限文字数の多寡という3点のみで,「短報」というジャンルを設ける本質的な意味はほとんどなくなっていました.そこで,地質学雑誌編集委員会では「短報」を廃止することを検討してきましたが,「小藤賞」との関連もあり,簡単には廃止できませんでした.この問題を執行理事会で検討して頂いた結果,(1)「短報」を廃止すること,(2)「小藤賞」は「小藤文次郎賞」と名称を変更し,地質学雑誌掲載論文に限らず広く重要な発見または独創的な発想を含む論文を対象に表彰することが決定されました.この変更は2011年4月2日の理事会で承認され,「短報」廃止を盛り込んだ新しい地質学雑誌編集出版規則が2011年5月21日の理事会で制定されました.この規則は2011年6月1日から施行されており,「短報」の廃止だけでなく,引用文献の書式例を増やす,数式の書き方に関する指針を定めるなど,新しい細則も加えていますので,投稿を考えておられる方は,是非一度目を通して下さい.
「短報」が廃止されたからといって,地質学雑誌は,これまでの「短報」のような内容の論文の受付を拒否するものではありません.今後も,新しい発見を「短い論説」として,ぜひ地質学雑誌にご投稿下さい.お待ちしています!「4ページの論説」の投稿をお待ちしています


(117巻1月号 2011年1月)
新年おめでとうございます.地質学雑誌は,今月号から若干体裁を変更しています.ひとつは,英数字をTimes 系のフォントに変更したことです.それにより,Abstract など英語の部分が読みやすくなったことと思います.もうひとつは,掲載論文が広く参照され,引用されることを期待して,科学技術振興事業団オブジェクト識別子(以下JOI と書きます)を表示することにしたことです.

いわば,論文ごとに割り当てられる背番号がJOI です.地質学雑誌の第巻第pページから始まる文献を論文A とすると,JOI は JST.JSTAGE/geosoc/v.p になります.後 日,論文A を引用した別の論文B がどこかの雑誌に載った場合,電子ジャーナルで論文B をみると,文献リストの論文A の欄に論文A へのリンクが張られます.そのリンクからただちに地質学雑誌の論文A が参照できる,というのが,文献の「国際的背番号制」です.じつはhttp://joi.jlc.jst.go.jp /の後にJOI を連結した記号列が,J-STAGE のサーバー中の論文A の「抄録」のページのURL になっています.例えば,第116 巻(2010 年)の最初の論文は,http://joi.jlc.jst.go.jp/JST.JSTAGE/geosoc/116.1 です.「抄録」ページからは,論文のPDF ファイルが無料で閲覧できます.

今月号から,JOI を各論文の第1 ページ右上に印刷することにしました.J-STAGE のサーバーで論文が公開されるのは,印刷から3ヶ月程度後なので,JOI を使ったリンクが有効になるのもそれからです.国際的に通用しているDOI についても議論しています.地質学雑誌掲載論文は,今まで以上に参照され,引用され易くなるはずですので,投稿をおねがいします.
 

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(114巻2月号 2008年2月)
電子投稿の場合でも保証書については,著者の署名・押印が必要となります.ご協力をお願いいたします.

電子編集システム導入から丸2年が経過し,さほど大きな問題も発生せず順調に稼動しています.学会は,この12月に一般社団法人として新しいスタートをき りました.これにあわせて,15年間採用されてきた現行の地質学雑誌の表紙が来年1月号から一新します.現在最終的なデザインの微調整が行われています. 会員の方に広く「新しくなった地質学雑誌の表紙」を受け入れていただければと思います.先日,ある先生からロンドンにある地質学会(The Geological Society)を訪れた際に撮った写真をいただきました.それは,あの慣れ親しんだ表紙の「地質学雑誌」が書架に配架されている写真でした.邦文誌とし ての地質学雑誌ですが,少しでも外国の方に読んでいただけるような雑誌に工夫していかなければと切に感じます.1月号から導入される英文要旨のネイティブ チェック制は,それに向けての一歩となるはずです.

編集委員会では,毎月の編集作業と同時に,様々な編集作業に関わる規則の見直しなども行っています.現在「投稿規定」では「掘コ姐餮豸狭董1.論説・総 説と短報・報告の原稿は日本の学会で一般に用いられる外国語でもよい.」とされていますが,最近では英語以外の外国語は「日本の学会で一般に用いられる」 とはみなされなくなってきたために,「これらの原稿は英語で書いていただこう」ということになりました.したがいまして「投稿規定」の外国語原稿は,すべ て英語原稿に替えることになりました.

またニュース誌10月号や地質学会HPでもご紹介(2008.10.8)いたしま したように,「ベテランの皆様は,今更と思われるかもしれませんが,あらためて国立・国定公園や史跡・名勝・天然記念物,あるいは一般的な露頭における調 査上の注意を喚起させて頂きます.地質学会員が模範となって,節度ある行動を示していただければ幸いです.」(「野外調査に心がけたいこと」より)という ように,サンプリン・モラルの徹底が強く求められております.これに対応して,投稿時に確認・提出していただく「保証書」の内容に以下の事柄の追加がなさ れることになりました.追加事項(下線部)として,「8.本著作物を作成するに当たって行われた調査・研究行為が,適切な方法でなされたものであること」 があります.これは,まさに正規な手続きを経て採集に至ったことを保証するものです.また「5.著作物には,日本地質学会の名誉を傷つけ,地質学雑誌の信 用を毀損する盗用データ,捏造データ,著作物に関する利害を持つ者の合意に反するもの,その他学会の倫理綱領に反するものを含まないこと」も同様な趣旨に 基づくものです.このような追加された「保証書」も1月号掲載原稿分から採用されることになりますのでご注意ください.なお今後は,電子投稿の場合でも保証書については,著者の署名・押印が必要となります.ご協力をお願いいたします.
 

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(113巻5月号 2007年5月).
地質学雑誌に「報告(Report)」という新しいカテゴリーが加わりました。
制限ページ数は6ページです。詳しくは編集規則(PDF)をご覧下さい。

 毎年,全国の地学系の教室で取り組まれている卒業研究や修士論文の数は,相当数に昇るものと思われます.それらの中には,一次データとしては大変 貴重なものが多数含まれています.しかし,それらの多くは各大学や指導教員のもとに保管されているのみで,全く日の目をみないで死蔵されている例が多いの ではないでしょうか.また,以前には多くの大学で発行されていた紀要が,廃止されている例も多く,そうした一次データを公表する場も少なくなっている様に 思われます.新潟大学でも和文の研究報告は廃止されています.重要な露頭の記載や,ルートマップ,岩石の分析値や化石の記載など,膨大な貴重なデーターが 公表されずに眠り続けているとしたら,大変残念な事態です.

 地質学雑誌に,データの報告を主としたカテゴリーを加えることによって,そうした一次データの公表の場を提供する事が出来るのではないかという ことで,編集委員会企画部会で現在検討を進めているところです.この議論は,全国の地学系の教室で行われている膨大な卒業研究や修士論文によって得られて いる,貴重なデータの公表の場を設けるという趣旨で発想されています.会員の皆様からの積極的なご意見をお待ちしています