日時:2015年2月28日(土)14:00〜16:00
場所:北海道大学理学部5号館3階 5-301室
総会:14:00〜16:00
1.支部長挨拶
2.議長選出
3.議 事
A.2014年度 事業報告
B.2014年度 会計報告
C.2015年度 事業計画案
D.2015年度 予算案
E.その他
4.議長解任
懇親会:17:00〜
※2015年度北海道支部例会(個人講演会)は、2015年5月に行う予定です。詳細な案内は後程、掲示いたします。
問い合わせ先:
北海道支部幹事庶務:沢田 健
北海道大学大学院理学研究院・自然史科学部門
〒060-0810 札幌市北区北10条西8丁目
電話011-706-2733 メール:sawadak@mail.sci.hokudai.ac.jp
本巡検は北海道中軸部が分布する日高町〜平取町の範囲において、主に古第三系の日高変成帯北部〜神居古潭帯の地質を見学するものでした。タイムテーブル、参加費、参加者数を以下に示します。
10月4日(土)
9:30〜10:00 日高山脈博物館
10:00〜16:30 ウエンザル林道巡検
19:00〜21:00 討論会『古第三紀以降のテクトニクスの未解決問題+』
10月5日(日)
8:45〜13:30 岩知志〜岩内岳巡検
13:30〜16:00 千栄巡検
参加費 一般:18000円、学生・院生:13000円
巡検参加者:19名(学生・院生4名)
巡検の案内者は、日高山脈博物館の東豊土学芸員、アースサイエンス(株)の加藤孝幸氏、北海道大学の川村信人准教授の3名で、討論会では話題提供者として上記の方々に加え5名の方の個人講演をして頂きました。
本巡検は『日高変成帯北部〜神居古潭帯の横断』というテーマで行い、ウエンザル林道では、ポロシリオフィオライト帯の緑色片岩や角閃岩、日高変成帯のかん らん岩や片麻岩、角閃岩を観察しました。岩知志〜岩内岳では始新世と考えられ、岩内ナップの一員とされる沙流川層の海嶺玄武岩、沙流川超苦鉄質岩体とみか け上盤の泥岩と低角のテクトニックコンタクト(ロジン岩化)、蛇紋岩化作用をまぬがれたかんらん岩、および炭酸ガスの鉱物固定実験の行われた蛇紋岩と常温 沈澱性の蛇紋石を観察しました。千栄にある滝の沢では、前弧海盆堆積物である蝦夷層群を観察し、中部蝦夷層群の礫岩を含む堆積シークエンスを林道を歩きな がら観察しました。討論会とあわせ当地域の古第三紀以降のテクトニクスについて考えさせられる非常に内容の濃いものでした。
巡検中は参加者の露 頭に張り付く姿や案内者と積極的に討論する姿が印象的で、また討論会は予定時間を1時間以上超過するほど盛況でした。巡検および討論会に対する参加者の熱 心な姿から、学生から社会人、研究者までの様々な人にとって、とても意義のある巡検になったとことと思います。
最後に、日高山脈博物館には展示を見学させて頂くほか数々のご協力を頂き、案内者の加藤孝幸氏には討論会の組織・運営までして頂きました。ここに厚く御礼申し上げます。
(文責 西塚大)
※写真をクリックすると大きな画像が表示されます。
日高変成帯かんらん岩 | 日高山脈博物館前での集合写真 |
討論会の状況 | 炭酸ガスの鉱物固定実験の行われた蛇紋岩 |
滝の沢の蝦夷層群中部層準“基底”礫岩 | 沙流川層海嶺玄武岩 |
岩内岳かんらん岩(採石場) | ポロシリオフィオライト帯(左奥)と日高主衝上断層(右手前) |
※画像をクリックするとダウンロードできます。 |
下記の要領で、北海道支部平成26年度例会(個人講演会・招待講演会)を開催いたしますので、ご出席のほどよろしくお願いいたします。
5月31日(土)10:30〜17:40
場所:北海道大学理学部大講堂
[大学までのアクセス、学内マップはこちらから(pdf)]
プログラム
10:30 開会のあいさつ
▶個人講演会(発表17分,質疑3分)
10:40 - 11:00 岡 孝雄・近藤 務・中村俊夫・星野フサ・安井 賢・井島行夫・関根達夫・米道 博・宿田浩司・山崎芳樹・乾 哲也・奈良智法
北海道厚真川下流域の上部更新統〜完新統の堆積環境の変遷(その1)—コア層相解析および珪藻・花粉分析—
11:00 - 11:20 近藤 務・岡 孝雄・中村俊夫・星野フサ・安井 賢・井島行夫・関根達夫・米道 博・宿田浩司・山崎芳樹・乾 哲也・奈良智法
北海道厚真川下流域の上部更新統〜完新統の堆積環境の変遷(その2)—テフラ同定とAMS14C年代測定—
11:20 - 11:40 星野フサ・片岡香子・卜部厚志
花粉分析による北海道中山峠湿原と本州中央部苗場山山頂湿地の比較
11:40 - 12:00 関根達夫、宮坂省吾
4万年前、支笏火砕流が豊平川を堰き止めて大きな湖 ”古藤野湖”を作った
(昼休み)
13:30 - 13:50 林 圭一
渦鞭毛藻シストを用いた環境復元の展開(総説)
13:50 - 14:10 安藤 卓人・沢田 健・高嶋 礼詩
苫前地域に分布する蝦夷層群Cenomanian/Turonian境界堆積岩の有機地球化学調査による古環境・古生態系の復元
14:10 - 14:30 宮田 遊磨・中村 英人・沢田 健
大夕張地域に分布する下部白亜系堆積岩のケロジェン高分子分析による古植生変動の復元
14:30 - 14:50 東 豊土・加藤孝幸・斉藤晃生・和田恵治・佐々木克久
蛇紋岩源高温型ロジン岩と日高ヒスイ
(休憩)
15:10 - 15:30 松田岳洋・中川尚大・前田仁一郎
日高山脈北部,ピパイロ石英モンゾナイトについて
15:30 - 15:50 山下康平・前田仁一郎
マントルかんらん岩と珪長質メルトの反応による斜方輝石の多様な形成プロセス:北海道曲り沢かんらん岩体の例
15:50 - 16:10 前田仁一郎・山崎 徹
中央海嶺斑れい岩の全岩化学組成:レビュウ
▶招待講演会
16:30-17:30 木村 学(東京大学理学系研究科・教授、前地質学会会長)
「地域地質研究をどのように一般化するか。北海道研究への期待」
17:30 閉会のあいさつ
※画像をクリックするとダウンロードできます。 |
「裏山の地質災害—豊平川の洪水」 更新!
6月1日(日)8:30〜16:30
集合・解散:札幌駅北口
見学ポイント:幌平橋、南19条大橋、藻岩下、真駒内緑町、野々沢川、十五島公園の吊橋、小金湯温泉
案内:宮坂 省吾・関根 達夫・佐々木 啓輔・岡村 聡
<参加費>2000円(予定) <定員>35名
氏名・住所・年齢・連絡先を明記して申込んで下さい!
申込み締切:5月24日(土)
申込・問い合わせ先:
北海道支部幹事庶務:沢田 健
北海道大学大学院理学研究院・自然史科学部門
〒060-0810 札幌市北区北10条西8丁目
電話011-706-2733 メール:sawadak@mail.sci.hokudai.ac.jp
本見学会は遠軽町との共催により白滝ジオパークのうち、黒曜岩とその周辺の日高帯から第四系までの地質を見学するものでした。タイムテーブル、参加費、参加者数を以下に示します。
6月25日(土)
10:00〜14:30 支湧別川ルート巡検
15:00〜17:00 講演会、パネルディスカッション
6月26日(日)
8:15〜15:00 赤石山ルート巡検
15:00〜15:30 遠軽町埋蔵文化財センター見学
参加費 一般:10000円、学生・院生:6000円
見学会参加者:25名(学生・院生9名)
講演会:一般参加者70名
巡 検の案内者はアースサイエンス(株)の加藤孝幸さん、岡孝雄さん、米島真由子さん、教育大旭川校の和田恵治教授の4名で、講演会は道総研地質研究所の田近 淳さん、廣瀬亘さん、教育大旭川校の和田恵治教授の3名に講師をして頂きました。また、パネルディスカッションは上記の方々に加え、北海道大学大学院の竹 下徹教授、北見工業大学の前田寛之教授にパネリストをして頂きました。
本見学会は、黒曜石で有名な白滝の地質がどのようにして成り立ったかを 学ぶもので、光輝く黒曜石に目を輝かせていた参加者の姿が特に印象的でした。また、遠軽町の町民など一般参加者を交えての講演会、パネルディスカッション を行った際には、多くの町民に参加して頂き、ジオパークに対する関心度の高さを感じました。北海道の地質、地域発展に大きな役割が期待されるジオパークと して、参考となる白滝の取組みを学ぶことができました。
見学会に対する参加者の熱心な姿から、学生から社会人、研究者までの様々な人にとって、とても意義のある見学会になったとことと思います。
最後に、本見学会の成功には遠軽町ジオパーク課、NPO法人白滝ジオパークサポートセンターの協力が欠かせないものでした。ここに厚く御礼申し上げます。
(文責 西塚大)
露頭を前にした参加者 | 日高累層群の砂岩・泥岩 |
白滝花崗岩の大露頭 | 黒曜石・赤石山八号沢露頭 |
講演会『ジオパークとは何だ!?−遠軽の大地の遺産』 白滝国際交流センター・コピエ |
巡検を終えて 一同ご満悦の様子. |