公開シンポジウム「人類の時代・第四紀は残った」

 

公開シンポジウム「人類の時代・第四紀は残った」

 

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主 催:日本学術会議地球惑星科学委員会IUGS分科会・日本学術会議地球惑星科学委員会INQUA分科会
共 催:日本地質学会・日本第四紀学会・日本地球惑星科学連合(予定)
日 時:2010年1月22日(金) 10:00-17:15 <参加無料・事前申込不要>
場 所:日本学術会議講堂(東京都港区六本木7-22-34)
 
開催趣旨:2009年6月30日,国際地質科学連合(IUGS)執行委員会は第四紀を正式の地質時代として認め,その始まりを258万8千年前とする新しい定義を批准した.これにより長年,地質時代としての位置づけが不確定であった第四紀が正式な紀/系として認められた.また,その開始時期も,汎世界的な変化を認めることのできない181万年前から,地球規模の寒冷化・環境変動と中緯度地域に達する大規模な氷河の出現が顕著となる時期に変更された.
第四紀は現在も継続する地球規模の激しい環境変動の中で人類が発生して進化してきた最新の地質時代である.地球表層に記録されている第四紀の環境変動に関わる膨大な情報は,近未来の地球環境を合理的に予測するための重要な資料として活用されている.新しい定義を確認し,最新の地質時代の持つ意味を改めて明らかにすることが本シンポジウムの目的の一つである.
またこの新しい定義は,鮮新世の上限を変更し,長年使用されてきた古第三紀・新第三紀の呼称の存続にも関わっている.地学教育や応用地質,地質災害など研究教育と一般社会に広く新しい定義を普及させ,かつ,日本の地質環境に調和した導入と展開を図るための議論も重要な目的の一つである.
 
プログラム(案)
10:00-10:05 趣旨:地質年代区分の現状と問題. 斎藤靖二(生命の星・地球博)
10:05-10:30 地球生命史からみた新しい時代の意義. 北里 洋(JAMSTEC)
10:30-11:00 第四紀定義問題の歴史. 奥村晃史(広島大)
11:00-11:30 地質時代の決定と第四紀の模式地. 新妻信明(元静岡大)
11:30-12:00 人類進化と第四紀. 海部陽介(国立科博)
12:00-13:00 (休憩)
13:00-13:30 石灰質ナンノ化石からみた本邦の第四系と古海洋. 佐藤時幸(秋田大)
13:30-14:00 日本の第四系—古地磁気・同位体層序から見た房総半島上総層群および千倉層群. 岡田 誠(茨城大)
14:00-14:30 日本の第四系—3.5〜1.5Maの広域テフラ層の層序と給源火山地域.長橋良隆(福島大)
14:30-14:45 (休憩)
14:45-15:15 日本の第四系—応用地質における第四系. 井上大榮(電力中研)
15:15-15:45 地質情報からみる第四紀問題. 尾崎正紀(産総研)
15:45-16:15 アジアの地質にみる第四紀—アジアの大河川とメガデルタ—. 斎藤文紀(産総研)
16:15-17:15 総合討論(教育に関連する話題を中心に)
 
問い合わせ先:
奥村晃史(kojiok@hiroshima-u.ac.jp)
〒739-8522 東広島市鏡山1-2-3 広島大学大学院文学研究科
電話:082-424-6657
斎藤靖二(saitou@nh.kanagawa-museum.jp)
〒250-0031 小田原市入生田499 神奈川県立生命の星・地球博物館
電話:0465-21-1515 (代)