第16回惑星地球フォトコンテスト入選作品

 

ジオ鉄賞:稜線の美しさがまぶしい開聞岳と時々枕崎線

写真:水口和史(福岡県)
撮影場所:鹿児島県指宿市山川大山 JR西大山駅付近
 

 

【撮影者より】
成層火山である開聞岳の昔の噴火ではコラと呼ばれる火山噴出物が薩摩半島南部に堆積しました.吸水性が悪く固いため農業の障害となっていたが昭和の時代に除去が始まり今では開聞岳周辺にも畑地帯が広がっています.電車が来るたびに多くの撮影者が集まり状況が悪いのか電車の警笛が多く聞こえるのがまるでコラッどいてという風にも聞こえます.相手に注意するときに最初に出る『こらっ』という言葉も鹿児島弁に由来しているようです.

講評・地質解説】
薩摩半島を走るJR指宿枕崎線(鹿児島中央~枕崎間).薩摩富士とも呼ばれる開聞岳(924m)の東山麓に位置する西大山駅は日本最南端の駅として知られる人気の撮影スポットです.夕陽に照らされた開聞岳のシルエットが美しく,典型的な成層火山の地形とそれを覆う安山岩の溶岩ドーム(885年噴火)の稜線が写しこまれています.逆光の撮影ながら,西大山駅を出発した列車(キハ47形)が光線に包まれる瞬間が絶妙なバランスで捉えられており,眩しくも美しい夕景が印象的なジオ鉄作品になっています.(藤田勝代:深田研ジオ鉄普及委員会)

 

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