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┴┬┴┬ 【geo-Flash】 日本地質学会メールマガジン ┬┴┬┴┬┴┬┴
┬┴┬┴┬┴┬ No.521 2021/6/15 ┬┴┬┴ <*)++<< ┴┬┴┬┴
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★★目次 ★★
【1】【2021名古屋】講演申込受付中
【2】【2021名古屋】講演申込関わるzoom説明会:ぜひご参加ください
【3】【2021名古屋】誌面ブース出展のご案内
【4】【2021名古屋】そのほかのお知らせ
【5】2021年度会費督促請求について
【6】第4回ショートコースのご案内
【7】本の紹介: 絶えて存在しなかったかのように
【8】TOPIC:放射性物質を含んでいる福島県太田川河川敷の黒砂中の磁性細菌
【9】支部情報
【10】その他のお知らせ
【11】公募情報・各賞助成情報等
【12】地質学雑誌127巻5号,一部不達・遅延のお詫び
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【1】【2021名古屋】講演申込受付中
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日本地質学会第128年学術大会(2021名古屋大会)での講演申込を受付中です.
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演題登録・講演要旨申込締切:6月30日(水)18時
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(注意)
今年の講演要旨は,演題登録システム上で,直接テキストを入力し,必要に応じて
図表(任意)をアップロードします.閲覧用のpdfファイルはシステム上で自動作成
されます.従来のようにA4サイズ1枚分の要旨PDFを作成いただく必要はありません.
詳しくは大会サイトをご参照ください.
https://confit.atlas.jp/guide/event/geosocjp128/static/collectsubject
e-posterについて
https://confit.atlas.jp/guide/event/geosocjp128/static/eposter
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【2】【2021名古屋】講演申込関わるzoom説明会:ぜひご参加ください
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地質学会初のオンライン大会となる2021年名古屋大会では,オンライン大会
ならでは特徴を活かした充実した議論の場をご提供できるよう,準備を進めて
いますが,初めての試みが数多くあります.特にポスター発表(e-poster)は
画像データ以外に動画でのプレゼンやzoomでのコアタイムなども予定してい
ます.e-posterの具体例などもお示ししながら,オンラインでの口頭発表・
ポスター発表の内容について,詳しくご説明します.ぜひご参加ください.
名古屋大会zoom説明会
日時:2021年6月21日(月)12:30から(30分から1時間程度を予定)
ミーティングID: 898 5253 3970
パスコード: 652906
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【3】【2021名古屋】誌面ブース出展のご案内
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展示ブースの代替として誌面ブースを実施いたします.
日本地質学会が「2021名古屋大会プログラム&誌面ブース」という冊子を
発行し,これを全ての大会参加者に郵送いたします.
配布対象者:学術大会参加申込み者(大学および研究機関の地質研究者,
地質技術者,自然博物館等の学芸員,ジオパークの地質専門員,理科教員,
一般など1,000名弱)
掲載料: 1ページ: 35,000円/見開き2ページ: 60,000円
冊子:A4サイズ,フルカラー印刷体,参加者へ郵送
申込締切:6月30日(水)
詳しくは,https://confit.atlas.jp/guide/event/geosocjp128/static/tenji
このほかに,「Webを活用する業界サポートサービス〜地質系専門企業への
オンライン訪問〜」も企画しています.
https://confit.atlas.jp/guide/event/geosocjp128/static/gyokai_support
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【4】【2021名古屋】そのほかのお知らせ
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・トピックセッションT4「二次改変された過去の弧-海溝系の復元:日本および
その他の例」招待講演者一部変更
当初予定していた今岡照喜さん(山口大:会員)の招待講演は,ご本人の都合に
よりキャンセルとなり,山本啓司さん(鹿児島大:会員)に変更になりました.
招待講演者の紹介
http://www.geosociety.jp/science/content0135.html#t4
セッション概要
https://confit.atlas.jp/guide/event/geosocjp128/static/session
・第18回日本地質学会ジュニアセッション【参加申込締切:8/2(月)】
学術大会セッションと同様にe-posterによる発表です.審査もオンライン上で
行います.オンラインのため遠方からもご参加いただきやすくなっています.
詳しくは,https://confit.atlas.jp/guide/event/geosocjp128/static/gyoji#es
このほか,名古屋大会の情報は随時大会サイトを更新しています.
https://confit.atlas.jp/guide/event/geosocjp128/top
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【5】2021年度会費督促請求について
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1.督促請求のための自動引き落とし日は,6月23日(水)です.
2021年度会費が未入金のかたで,1月から5月上旬までの間に自動引落の
手続きをされたかたは6月23日に引き落としがかかります.
引き落とし不備にならぬよう,残高の確認をお願いします.
2.郵便振替用紙によるお振り込みの方には,近日中に督促請求書(郵便
振替用紙)を郵送いたします.お手元に届きましたら,早急にご送金
くださいますようお願いいたします.
※7月上旬頃までに入金確認が取れない場合には,7月号の雑誌から送本
停止となります.定期的に雑誌をお受け取りになりたい方は,お早めに
ご送金くださいますよう,よろしくお願いいたします.
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【6】第4回ショートコースのご案内
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今回は地質学のあり方や論文を書くことの本質について考える機会を提供します.
多くの学生・若手研究者の皆様に受講していただきたいコースです.中堅・ベテラ
ン研究者や学校教員,地質調査業従事者,広く一般の方も,地質学の調査・研究や
教育あるいは科学について見つめ直すよい機会になるに違いありません.講師は,
午前が日本の地質学をリードしてきた研究者の一人である磯崎行雄・本会会長,
午後が『プレートテクトニクスの拒絶と受容:戦後日本の地球科学史』などの
地球科学史研究で知られる泊 次郎氏です.
日程:2021年7月18日(日)
開催方法:WEB会議システムzoomによるオンライン講義
<午前> 10:00-12:00
「吾書くゆえに吾あり:論文執筆についての超個人的視点」磯崎行雄(東京大学)
(注)「崎」の正しい表記は,「大」→「立」
<午後> 13:30-15:30
「地球科学の歴史から何を学ぶか」泊 次郎(科学史研究家)
参加申込締切:7月5日(月)
詳しくは,http://www.geosociety.jp/science/content0134.html
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【7】本の紹介: 絶えて存在しなかったかのように
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「絶えて存在しなかったかのように」西山忠男著
(文芸社,2021年6月15日発行,ISBN978-4-286-22642-2,文庫版,183p)
本書は「オラビ瀬の洞門」(紹介文:http://earth.s.kanazawa-u.ac.jp/ishiwata/orabise.htm),「孤峰の蝶」に続く著者の3冊目の小説本であり,今回は書名になっている中編小説(99ページ)の他にもう一編,「海,バンカに揺られて」(78ページ)が含まれている.本書の帯のキャッチフレーズ「黄泉(よみ)と現世(うつしよ)のすべての長崎の人々に捧げる鎮魂の書(小説)」は,長崎原爆被害の地獄図のような描写を含む1番目の小説に当てはまり,帯の裏には「どれほど想像することが難しくともあの日が確かに存在したことはわれらの血に刻まれている」と記されている.2番目の小説も,我々戦後世代に深く内在していて,平和な生活の中で思わぬ形で顕在化する過去の戦争の影を扱っており,帯の裏には「フィリピンで共産ゲリラに捕らわれた「私」が山中の部落で遭遇した前世の自分とは・・・戦争に翻弄された魂(たましい)の懊悩(おうのう)を描く」とある.どちらの小説も「オラビ瀬の洞門」と同様に,過去の暗い歴史を背負った心の奥の魂の叫びと「生まれ変わり(転生,自分は過去のだれかの生まれ変わりかもしれないという意識)」が重低音の基調テーマとなっている.ここでは,内容的に地質学研究と直接関連する2番目の小説を紹介する.なお,「著者」はこの小説の著者(西山),「筆者」はこの紹介文の筆者(石渡)を指す.
この小説の前半の設定はかなりの部分が著者の現実の学究生活そのままである.「私」は変成岩を研究する若い大学教授であり,調子のよい老教授に頼まれてフィリピン人の留学生を引き受けてしまい,その修論研究のフィールド調査指導のためにフィリピンに行くのである.この小説では「ざくろ石角閃岩」が重要なキーワード(キー岩石)になっており,「かんらん岩」も出てくるが,それらの岩石学的な詳細や学問的な意義はもちろん一切語られない.調査地へ行く途中に宿泊する田舎の町で,自動小銃を持ってホテルの玄関の前に立っている警備員に,「もし共産ゲリラが襲ってきたら,あなた一人で大丈夫か」と「私」が聞くと,「大丈夫だ.俺が共産ゲリラだから」と答えた,というような,お腹の皮がよじれるユーモアも散りばめられている.しかし,ざくろ石角閃岩が露出しているはずの岩石海岸に両翼船(バンカ)で上陸すると,楽しい雰囲気は一転して暗黒の世界になる.一行は共産ゲリラに捕らえられて山中の村に連行されるのである.そして「私」以外のメンバーは町に返されてしまい,「私」だけが村に残される.意外なことに,この村の長老は日本語を話す.かつてこの村で一人の元日本兵が暮らしていて,村の女性との間に子供もあったが,あるきっかけで自殺してしまったこと,長老はその日本兵から日本語を習ったこと,「私」がその日本兵の生まれ変わりであり,「私」がこの村に来ることをその日本兵から夢で告げられたこと,などを詳しく語った.そして夜の「歓迎会」で椰子(ヤシ)酒を飲みながら,今も村で生活するその「子供」(中年女性)と話していると,「私」の内部に不思議なことが起こる・・・
この小説は,東・東南アジアの大陸と西太平洋の島々やその波間に散った無数の日本兵への挽歌(ばんか)であり,その歴史から自らを切り離し,意識的か無意識かはともかく,その歴史に向き合うことを避けて生きてきた我々への警鐘でもある.
あとがきには,この小説前半の紀行風のルソン島の記述が著者の実体験に基づくことが述べられており(ゲリラによる拉致は創作),村の長老から聞いたその日本兵の中国における戦争体験の生々しい叙述は,著者の父親の手記に基づくとのことである(フィリピンへの転戦は創作).「歴史に向き合う」ということが,現実にはどういう行為であるかを,著者は身を以って示していると言える.また,あとがきには,この小説に仮名で登場する日本とフィリピンの教授への謝辞が実名を挙げて述べられており,特にフィリピンの教授は研究対象の岩石が筆者と同じオフィオライトで,筆者と同じ日本の大学で博士号をとった人であるため,筆者もよく知っているのでとても懐かしく感じた.
中国の戦記部分に挿入されている李白の黄鶴楼(こうかくろう,湖北省武漢市武昌区の名所)の詩は,揚子江(長江)を揚州の街へ下る友人孟浩然(「春眠暁を覚えず」の詩で高名)を送るもので,後半の「孤帆遠影碧空尽 唯見長江天際流」により広大な天地の時空を提示して無常観と寂寥感を深めていて,作品の終盤でざくろ石角閃岩の断崖上から対岸の日本を想ってフィリピン海を望む日本兵と「私」の心に通じていると思うが,李白の詩に日本兵のような絶望感はないように思う.なお,本書の文章はよく練れていて立派であるが,読みが難しい漢字にはもう少しルビを振っていただけると若い読者に親切だと思う.疚(やま)しさ(p. 79),戦(おのの)き(p. 106),購(あがな)った(p. 117),目を瞑(つむ)る(p. 167)など.
著者は2020年3月末に熊本大学を定年退職したが,新型コロナウィルス感染症パンデミックのため最終講義などの退職記念行事はすべてキャンセルとなったので,自分なりにケジメをつけるため,退職記念としてその1年後に上梓したのが本書とのことである.筆者の友人の中には,非公式の最終講義を音声つきのパワーポイント映像ファイルにしてDVDに焼き,我々に配った人もいる(一度は酒を飲みながら講義したいと思っていたとのことで,それを実行した).筆者は現職就任のために定年3〜4年前の2014年9月に東北大学を退職したが,その時に送別会を催していただいた上に,パンデミック拡大直前の2020年2月にも同大学で筆者の研究に関連したシンポジウムを開いていただき(世話人は井龍康文・辻森樹両教授),遠来の著者を含む参加者の皆様に感謝している.しかしその後は,日本をはじめ世界の多くの国々で,1918年以来約百年ぶりの深刻なパンデミックにより約1年間で300万人以上(実はその数倍?)の人が死亡し,全人類の生活や仕事が激変していて,そもそも新型コロナ感染症で死亡する人とは,近親者による最後のお別れもできないという,心の奥の魂まで慟哭するような事態である.この場をお借りして,このパンデミックがワクチン接種の拡大により一刻も早く収束するよう,強く期待するとともに,本会会員の皆様のご健勝を心からお祈りする.(石渡 明)
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【8】TOPIC 放射性物質を含んでいる福島県太田川河川敷で発見した黒砂中の磁性細菌
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田崎和江(正会員)・横山明彦 (金沢大学理工研究域)・涌島英揮・石原牧子
2011年3月11日に東北地方太平洋沖地震が発生し,地震と津波による被害が生じた.
さらに, 東京電力福島第一原子力発電所のある福島県では,原子炉の損傷により
放射性物質が飛散し,広範囲に被害が及んだ.2020年3月11日に福島県南相馬市
双葉町の避難困難区域は解除となったが,多くの住民は安心して帰宅することは
できず,いまだに不安を抱えている.
つづきはこちらから,,http://www.geosociety.jp/faq/content0968.html
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【9】支部情報
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[中部支部]
・中部支部 2021年支部総会・年会・シンポジウム
6月26日(土)Zoomオンライン
講演申込・事前登録締切:6月18日(金)
シンポジウム「美濃帯の最近の研究事例」
総会に欠席される方は,必ず委任状等をご提出ください.
詳しくは,http://www.geosociety.jp/outline/content0019.html
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【10】その他のお知らせ
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地質学史懇話会<ハイブリッドに変更のお知らせ>
6月26 日(土)13:00(30分早くなっています)
場所:早稲田奉仕園セミナーハウス(東京都新宿区西早稲田2-3-1)
TEL: 03-3205-5411
オンラインのURLは6月20日以降,希望者に送ります.
矢島(pxi02070@nifty.com)までご連絡ください.
学術会議公開シンポジウム(オンライン)
「東日本大震災10年と史料保存−その取組と未来への継承−」
6月26日(土)13:30-17:30
参加費無料,定員:300人
要事前申込(どなたでも参加可)
http://www.scj.go.jp/ja/event/2021/311-s-0626.html
(後)第58回アイソトープ・放射線研究発表会
7月7日(水)-9日(金)
開催形態:オンライン開催
https://confit.atlas.jp/guide/event/jrias2021/top
(後)科学教育研究協議会 第68回全国研究大会・福島大会
7月31日(土)-8月2日(月)
大会テーマ「自然科学をすべての国民のものに」
(注)Web大会に変更になりました
日本土壌肥料学会2021北海道大会
9月14日(火)〜16日(木)(オンライ大会)
※全面オンライン大会に変更
その他のイベント情報は,学会行事カレンダーもご参照下さい.
http://www.geosociety.jp/outline/content0208.html
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【11】公募情報・各賞助成情報等
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・JAMSTEC海域地震火山部門地震発生帯研究センターポスドク公募(7/2)
・令和4年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞候補者の推薦(学会締切7/2)
・藤原セミナー募集(2023年以降開催)(7/31)
・五島列島ジオパーク構想活動支援助成金(6/30)
・令和3年度 霧島ジオパーク学術研究支援補助金の募集(6/30)
・令和3年度阿蘇ジオパーク助成研究の公募(6/28)
詳細およびその他の公募情報は,
http://www.geosociety.jp/outline/content0016.html
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【12】地質学雑誌127巻5号,一部不達・遅延のお詫び
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6月上旬に発送となりました5月号の地質学雑誌(127巻5号)ですが,一部
の会員のかたへの送本が不達であったことが判明しました.
該当する会員に対しましては,昨日(6/14)雑誌およびニュース誌,
ジオルジュ2021年前期号を送本いたしました.
ご心配・ご迷惑をおかけしてしまいましたこと,お詫び申し上げます.
誠に申し訳ございません.
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報告記事やニュース誌表紙写真募集中です.
geo-Flashは,月2回(第1・3火曜日)配信予定です.原稿は配信前週金曜日
までに事務局(geo-flash@geosociety.jp)へお送りください.