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┴┬┴┬ 【geo-Flash】 日本地質学会メールマガジン ┬┴┬┴┬┴┬┴
┬┴┬┴┬┴┬ No.162 2011/12/20  ┬┴┬┴  <*)++<<  ┴┬┴┬┴
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★★目次 ★★
【1】コラム:中国と日本のジオパーク
【2】本の紹介:「東北アジア 大地のつながり」石渡 明・磯崎行雄 著
【3】2012年度代議員選挙の投票受付中です 締切:2012年1月5日(木)消印有効
【4】2012年度学会各賞募集〆切迫る!:12月26日(月)
【5】2012年度会費払込/学部学生・院生割引申請受付中
【6】地質図の在庫一掃セール!― 第二弾! 12月6日〜12月25日
【7】支部・専門部会情報
【8】その他のお知らせ
【9】公募情報・各賞情報

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【1】コラム:中国と日本のジオパーク
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石渡 明(東北大学東北アジア研究センター)
国際地質科学連合(IUGS)の機関誌Episodesの最新号に中国のジオパーク
についての記事が出た(Yang et al. 2011).これは非常に内容の濃い,示
唆に富む優れたまとめであり,表と写真を交互に参照しながら読みふけって
しまった.中国と日本のジオパークを比べて,感じたこと,気がついたこと
を述べてみたい.
続きを読む、、、
http://www.geosociety.jp/faq/content0350.html

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【2】本の紹介:「東北アジア 大地のつながり」石渡 明・磯崎行雄 著
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東北大学出版会 2011年12月3日発行
四六判 94ページ、ISBN978-4-86163-178-8
定価本体2,000円+税

小冊子ながら、東北アジアと日本との地質について、手際よくまとめられた好著が発行された。内容は、東北大学東北アジア研究センターが2009年12月に仙台市で行われた市民向けの公開講演会「日本と東北アジア 大地のつながり」に基づいたものである。著者のお二人は、そのときの演者である。
本書の内容は2部に分けられており、「1 日本と中国・朝鮮の地質のつながり」を磯氏が、「2 日本とロシア東部の地質のつながり」を石渡氏が担当された。
1部は11の章に分かれており、日本列島の地質学的特徴とその形成史について自説に沿って説かれている。ここでは、日本列島が4つのプレートからなり、形成年代や構成岩石の異なった複数の地帯から構成されていること、アジア大陸の東縁にあたるプレートの沈み込みの地帯「太平洋型大陸縁」に属すること、そのため地震の多発地帯であり、断層が多く発達している活動的な場所であること、したがって日本のどこでも大きな地震災害に見舞われる可能性が指摘されている。日本列島の誕生は、古生代末のパンゲアよりも一世代前のロディニア超大陸の分裂に関係していること、そしてこのような超大陸の分裂はマントルに由来するスーパープルームに起因するという。このプルームによって現在の中国と北米大陸との間に太平洋が生まれた。その後、反対側で別の海(古大西洋)が生まれたため、太平洋側では収縮が始まり、現在のアジア東部の大陸縁は太平洋型の沈み込みとなった。その後は、海溝に溜まった堆積物が付加体として次々に大陸縁に貼り付いて成長し続けている。この大陸縁に軒先を借りていたのが日本列島なので、その母屋にあたる中国の地質を理解することがすなわち日本列島の地質の発達を理解することになる。日本列島の中で、能登半島、日立、山陰や隠岐などに中国大陸のものと類似する変成岩が産出すること、日本列島はそのほぼ8割が付加体であり、緩く傾斜する板状の付加体が下から貼り付いているために,古い付加体ほど上部を占めていること、などが示されている。
ところで、東アジア地域では、北中国と南中国のブロックが衝突し、大規模な山脈を生じ、南中国が北中国の下に緩くもぐり込んだ。北中国の地質に相当するものが、朝鮮半島南部から山陰の海岸や隠岐、飛騨へと続く。一方で、日立、飛騨山地東部、九州北部などには南中国の延長と考えられる岩石が分布し、日本列島の大部分は南中国に対応するというという著者の考えが述べられている。
最後に日本列島の将来について、現在のプレートの動きがこのまま続けば、5千年後には南半球のオーストラリアが北上し、パプア・ニューギニアやフィリピンを抱き込みながら日本と衝突するだろうこと、さらに2億5千万年後には北アメリカが日本に衝突して,太平洋はなくなり、日本は完全に大陸に取り込まれてしまうとの予測をしている。この将来の仮想的大陸はアメイジアと名付けられた。
石渡氏担当の2部は23の章から成り立っている。本論に入る前に、大陸地殻と海洋地殻に関しての説明があり、マントルの上に浮いている地殻は大陸移動が行われ、それらの証拠となったのは、海洋底に残された地磁気の逆転現象とその結果生じた縞模様であることが解説されている。
本論では、大陸と日本との間に生じた日本海の成因に関して重要な役割を果たしたマントルプルームについて、また大洋および縁海の形成年代についての詳しい説明が続く。新しい火山のタイプとしてのプチスポットも紹介されている。そして、日本海が開いて日本列島がアジアから分離したとの考えは、かつて寺田寅彦が発表し、小林貞一によって化石の証拠から支持されたことも紹介されている。日本海の拡大に関して、「裂開漂移モデル」があり、これには「引き裂き(プルアパート)モデル」と「回転(観音開き)モデル」の2つがあるが、いずれにしても日本列島と沿海州(沿海地方というのが正しいとのこと)との地質学的な類似性を見いだす必要があり、そのための苦闘が続く。調査地は高緯度であり、治安もあまり良くなく、ときどき虎が出たりするといったエピソードも盛り込まれている。これまでに、西南日本内帯に分布する中生代ジュラ紀から白亜紀にかけての付加体の分布がロシア沿海州にかけて整然と続いていることが判明していた。著者の石渡氏は、付加体が日本とロシアの間で続くならば、オフィオライトも続くであろうとの見通しのもとに、沿海州、サハリン、カムチャツカ半島北方、コリヤーク山地にわたる調査を続けた。読者のためにオフィオライトとは何かの説明を加え、近畿地方西南日本内帯の先白亜系オフィオライトと沿海州、コリヤーク山地のオフィオライトの類似性を述べている。
さらに、環太平洋型造山帯と衝突型造山帯との関係、それらに由来する砂岩の特徴、中国の大陸衝突型造山帯と日本の地質との関係について、著者の考えが述べられている。また、一般市民向けという目的故であろう、金鉱床との関連や地質調査を行っている際の一般人の反応など、著者自身の経験をもとにした感想も最後に述べられている。
中国・ロシアと日本列島の間の地質学的連続性に関しては、著者の間での見解の相違があるようで、八重山諸島の石垣島の地質が中国の衝突型造山帯の延長である可能性が指摘されているが、本書の中では詳しくは言及されていない。
一般市民向けの公開講座ということで、講演後の質疑応答も臨場感があってたいへん興味深い。原発立地などに関しても質疑があった。  最後に、本稿執筆後に東日本大震災が起こり、それは現実にプレートの動きがダイナミックに我々の前に現れたものであること、地道な地質学者の活動にももっと目を向けて欲しいといった感想が述べられている。このことは紹介者も全く同感であり、地質学者の側からのこのような講演や書物をとおしての啓蒙・普及活動も重要な責務であろう。
限られたページ数に、こういった先端的な内容まで詳しく盛り込むことはかなり困難であったと推察される。お二人の著者がそれぞれ独自に執筆されたらしく、ウェゲナーの紹介やプルームの説明など、重複しているところもあり、引用された一部図版の説明が専門家向きで、一般読者にはやや分かり難いところもあるとはいえ、本書が市民の目に触れて、地質学の重要性を理解してもらうには格好の著書である。
全体としてたいへん良くできており、一般市民のみならず、異なる専門分野の本会会員が東北アジアと日本の関連を知るため、あるいは大学初年生の入門書としても充分にその機能を果たし得るものである。これは出版社の問題であろうが、上述の目的達成のために、もう少し求めやすい価格に設定して欲しかった。

(蟹澤聰史)


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【3】2012年度代議員選挙の投票受付中です 締切:2012年1月5日(木)消印有効
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現在、代議員選挙の投票を受付中です。
選挙に関するスケジュールは以下の通りです。
詳細は、11月下旬にお送りした郵送物、News誌11月号及びHPなどをご覧ください
(立候補者名簿・マニフェストなどは学会HPでもご覧いただけます)。
投票はお早めに、多くの会員が投票してくださいますようご協力をお願いいた
します。
【投票期間】  11月28日(月)〜2012年1月5日(木)消印有効
【選挙活動期間】11月28日(月)〜12月18日(日)
【開票日】    1月13日(金) 午前10時から 地質学会事務局
詳しくは、  http://www.geosociety.jp/members/content0059.html
○会員番号・パスワードによるログインが必要です。
(ログインの方法は http://www.geosociety.jp/outline/content0042.html

2011年12月1日
日本地質学会選挙管理委員会

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【4】2012年度学会各賞募集〆切迫る!:12月26日(月)
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日本地質学会各賞の推薦締め切りが迫っています。
是非たくさんの候補者並びに候補論文を、各賞選考委員会(学会事務局
main@geosociety.jp)宛にご推薦下さいますよう、何卒よろしくお願い
いたします。
応募締切:2011年12月26日(月)必着

詳しくは、  http://www.geosociety.jp/members/content0026.html
○会員番号・パスワードによるログインが必要です。
(ログインの方法は http://www.geosociety.jp/outline/content0042.html
○「会員のページ」の各賞推薦候補者募集に関する案内から、推薦書式等が
ダウンロードできます。

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【5】2012年度会費払込/学部学生・院生割引申請受付中
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■2012年度会費払込について
次年度分会費の前納をお願いいたします。自動引き落としを登録されている
方の引き落としは、12月26日(月)です。お振込の方へは、請求書 兼 郵便
振替用紙を、12月19日に発送いたしました。お手元に届きましたら、ご送金
をお願いします。
詳しくは、  https://www.geosociety.jp/user.php
(会員番号によるログインが必要です。
ログインの方法は http://www.geosociety.jp/outline/content0042.html

■2012年度(2012.4〜2013.3)学部学生・院生割引申請受付中        
最終締切日:2012年3月30日(金)
申請書を毎年ご提出いただかなければ割引会費は継続されていきませんので、
くれぐれもご注意下さい。
一次締切日(11月16日)までに申請書をご提出いただけなかった学部学生・
院生のかたに対しては、一旦【正会員】の金額にて請求書を発行(引落のかた
は12月26日に自動引落)いたします。
割引会費を希望する学部学生・院生のかたは、必ず最終締切までに申請書の
提出をして下さい。あわせて、請求書(=郵便振替用紙)の金額を訂正し、
2012年度会費をご送金ください(郵便振替用紙の再発行はいたしません)。
※郵便振替にて送金されるかたへ※
請求書に同封されている会費請求案内(黄色の用紙)の裏面に割引会費の
申請書が印刷されていますので、ご利用ください。
 
申請書のダウンロードは、
https://www.geosociety.jp/user.php(会員番号によるログインが必要です)
 
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【6】地質図の在庫一掃セール!― 第二弾! 12月6日〜12月25日
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現在、地質学会に在庫があるものについてのみ、特別販売いたします。
最新の在庫リストはホームページに掲載していますのでご覧いただくか、
事務局(電話:03-5823-1150)にお尋ねください。
ご注文はE-mail(main@geosociety.jp)またはFax(03-5823-1156)でお願い
いたします。 種類と数に限りがありますので、ご注文は先着順といたします。
リストにないもの、追加等のご注文には応じられませんのでご了承ください。
なお、第二弾のセールの期間は、12月6日〜12月25日までといたします。
特別価格の詳細はご注文の際に地質学会事務局にお問い合わせください。

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【7】支部・専門部会情報
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■西日本支部:平成23年度総会・第162回例会
日時:2012年2月11日(土)
場所:鹿児島大学郡元キャンパス
同日夕刻に懇親会を、前日(2月10日(金))夕刻に幹事会を催す予定です。
他、詳細は追ってお伝えします。
問合先 :西日本支部庶務:宮本知治 miyamoto@geo.kyushu-u.ac.jp

■構造地質部会緊急例会「社会への発信とリテラシー」
東日本大震災後,地球科学と社会との関わりを考え直すべきときが来ている
のではないか?という問いから,今回の緊急例会を企画いたしました.
地球科学の理解がかつてないほど必要とされているこの時代に,どのように
その必要性を発信して行くべきでしょうか?
地球科学リテラシーの向上のためのアウトリーチのあり方などを構造地質を
専門とする研究者が集い,考える会にしたいと思っております.
日時:2012年3月17日(土)、18日(日)
場所:東北大学理学部
詳しくは、、、
http://struct.geosociety.jp/SGMeeting2012/Top.html

参加登録も開始いたしました。締め切りは2012年2月22日です。
http://struct.geosociety.jp/SGMeeting2012/can_jia_deng_lu.html

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【8】その他のお知らせ
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■高校生のための先進的科学技術体験合宿プログラム
「スプリング・サイエンスキャンプ 2012」参加者募集
サイエンスキャンプは、3月下旬の春休み期間中、先進的な研究テーマに取り
組んでいる日本各地の大学、公的研究機関、民間企業等(18会場)を会場と
して、第一線で活躍する研究者・技術者から本格的な講義・実験・実習が受
けることができる、高校生のための科学技術体験合宿プログラムです。
今年度より3泊4日以上の探究・深化型プログラム「サイエンスキャンプDX」
が加わり、さらに充実した内容で実施します。

開 催 日:2012年3月17日〜3月29日の期間中の2泊3日〜3泊4日
対  象:高等学校、中等教育学校後期課程または専門学校(1〜3学年)
会  場:大学、公的研究機関、民間企業等(18会場)
定  員:受け入れ会場ごとに8〜40名 (計283名)※前年度平均応募倍率2.5倍
参 加 費:無料(自宅と会場間の往復交通費は自己負担。宿舎・食事は用意します)
応募締切:2012年1月24日(火)郵送必着
主  催:独立行政法人 科学技術振興機構
共  催:受入実施機関
応募方法:Webより募集要項・参加申込書を入手し、
必要事項を記入の上事務局宛郵送
URL:http://ppd.jsf.or.jp/camp/

応募・問い合わせ先:サイエンスキャンプ本部事務局
(公財)日本科学技術振興財団 振興事業部内
TEL:03-3212-2454 FAX:03-3212-0014
E-mail:camp@jsf.or.jp

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【9】公募情報・各賞情報
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■産業技術総合研究所 ポスドク(イノベーションスクール生)募集(20名程度)(1/22)
■山梨大学教育人間科学部理科教育講座(教授または准教授)(2/29)
■名古屋大学年代測定総合研究センター新年代測定法開発研究分野(教授)(1/31必着)

■三菱財団 平成24年度助成金公募(第43回自然科学研究助成)(2/3必着)

詳細およびその他の公募情報は、
http://www.geosociety.jp/outline/content0016.html

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報告記事やニュース誌表紙写真、マンガ原稿募集中です。 geo-Flashは、
月2回(第1・3火曜日)配信予定です。原稿は配信前週金曜日 までに
事務局(geo-flash@geosociety.jp)へお送りください。