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┴┬┴┬ 【geo-Flash】 日本地質学会メールマガジン ┬┴┬┴┬┴┬┴
┬┴┬┴┬┴┬ No.044 2008/10/07 ┴┬┴┬ <*)++<<  ┬┴┬┴┬
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★★目次 ★★
【1】 野外調査において心がけたいこと
【2】コラム:MARGINS SEIZE 2008 workshop参加報告

【3】「地球を救う みんなの知恵」講演会のお知らせ
【4】産総研オープンラボのご案内
【5】10月の博物館イベント情報

【6】第3回国際地学オリンピック台湾大会の国内選抜参加者募集
【7】JST平成21年度地球規模課題対応国際科学技術協力事業研究提案募集
【8】アサヒビール学術振興財団2009年度学術研究助成募集
【9】京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻地質学鉱物学教室教員公募
【10】公立大学法人首都大学東京 教員募集要項
【11】「日本石紀行」会員割引のお知らせ
【12】地質マンガ「巡検初参加」
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【1】 野外調査において心がけたいこと
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秋風が心地好い季節になりました。会員の皆様も調査や実習等で野外に出ら
れる機会も多いことと思います。ベテランの皆様は、今更と思われるかもしれ
ませんが、あらためて国立・国定公園や史跡・名勝・天然記念物、あるいは一
般的な露頭における調査上の注意を喚起させて頂きます。地質学会員が模範と
なって、節度ある行動を示していただければ幸いです。

■ 国立・国定公園、並びに自治体の条例で保護が指定されている地域等で調査
   する場合は、事前の許可が必要です。まず、調査を行う地域がどのような保
   護地区を含んでいるか、事前に確認しておきましょう。特別保護区などの範
   囲は、自治体や環境省等のHPで確認できる場合が多いですし、必要な手続
   きもオンラインで申請できますので、必ず手続きをしてから現地に入るよう
   にしましょう。
国立公園特別地域内における行為の許可

■ 史跡・名勝・天然記念物においては、文化庁や地元自治体などへの必要な
手続きなしには露頭をハンマーでたたいて岩石試料を採取するなどの破壊を伴
う調査はもちろん、転石の採取もできません。やむを得ず研究上必要な場合は
許可申請の手続きを行い、必要最低限の採取に留めることが重要です。許可を
得ておくことによって、その成果を公表することも可能になります(その際に
は謝辞に許可のことを触れておくとよいでしょう)。
■ 世界遺産については、世界遺産保護条約によって保護・保全が定められてい
ますので、国の保護計画の不備が認められた場合は登録が抹消されることもあ
ります。高い保全意識を持って慎重に行動する必要があります。

これらの地域の巡検の際にはハンマーを持ち歩かないなど「李下に冠を正さず」
といった節度ある態度を心がけましょう。

法的な保護が為されていない貴重な露頭においても、同様に露頭の保護を心
がけたいものです。不必要なサンプルの採取、削剥はもちろん慎み、あらかじ
め地権者や地元自治体への連絡などを行っておくことにより、トラブルを未然
に防げます。コア抜きは坑が大変目立ち、また半永久的に残りますので、場所
をよく選ぶよう心がけることが大切です。また、露頭面にペイントやマーカー
で記号等を派手に書き込む行為も、その後きれいに消していくようなマナーが
必要です。
このほか些細なことのようですが、地元の方々と良好な関係を保つというこ
とは、思いのほか重要なことです。貴重な露頭が、将来はジオパークの中の有
力なジオサイトになるかもしれません。

地球を愛する者として、社会から地質調査の有用性や公益性が認められ、末
永く地質調査を行える環境作りには、上記のような調査に当たっての心がけが
必須ですので、地球科学分野の研究者の全員の協力でこれを進めましょう。

(日本地質学会 理事会)
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【2】コラム:MARGINS SEIZE 2008 workshop参加報告
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氏家恒太郎(海洋研究開発機構 地球内部変動研究センター)

MARGINS SEIZE 2008 workshop(以下WS)が2008年9月22日〜26日に米国オレゴ
ン州のMt. Hoodにおいて開催された。参加者は米国を中心に80名余り。日本から
も6名が参加した。このWSは非常にプロダクティブかつ有意義で、日本の地質学関
係者にも多少参考になるかもしれないと感じたので、簡単ではあるが紹介させて
頂きたい。

続きはこちら、、、
http://www.geosociety.jp/faq/content0121.html
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【3】「地球を救う みんなの知恵」講演会のお知らせ
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日本学術会議・国際惑星地球年日本(IYPE日本)主催の公開講演会、
「地球を救う みんなの知恵」が、下記の要領で開催されます。小中学生を
対象にしたやさしい講演会で、地球環境問題や地震・津波に関する講演が行
われます。

日時:平成20年11月2日(日)、13:00-15:40
場所:日本科学未来館 7F みらいCANホール (参加無料)
プログラム
ご挨拶・・・小玉 喜三郎(IYPE日本 会長)
第1部
    地球深部探査船「ちきゅう」でみつけた地球の姿
      高校生による「ちきゅう」乗船体験レポート
第2部
    地球はどうなっているの?
      「海からさぐる地球の歴史」・・・平 朝彦 (海洋研究開発機構 理事)
      「南極で氷を掘って過去の地球環境変動をさぐる」
・・・東 久美子 (国立極地研究所 准教授)
      「地球はこれからどうなるの? 人間が変えつつある地球環境」
                                              ・・・江守 正多 (国立環境研究所 室長)
第3部
    地震を知り、地震にそなえる
      人形劇 「稲むらの火」・・・人形劇団 わにこ
        「耐震人形劇」・・・幸田 眞希(聖徳大学短期大学部 教授)
      「地震・津波の発生のしくみと予測」
                                     ・・・佐竹 健治 (東京大学地震研究所 教授;
                                                       産業技術総合研究所 上席研究員)
【参加申し込み】
講演会名、お名前、連絡先をメイル(sympo@scj.go.jp)、あるいは
FAX (03-3403-6224)にて、日本学術会議事務局企画課公開講演会担当
までお申し込みください。

詳細は、
http://www.scj.go.jp/ja/event/index.html あるいは、
http://www.gsj.jp/iype/be/doc/BE081102A.html
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【4】産総研オープンラボのご案内
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産総研では、産業界、大学、公的研究機関等の皆様向けの催しとして「産総研オー
プンラボ」(10/20-21;於 産総研つくばセンター)を開催することとなりました。
産総研オープンラボでは、研究者自らが装置・設備の紹介を含めながら研究成果
の内容をご説明し、議論の場を設けます。また、個別の具体的な連携のご相談や、
ご質問にもお答えいたします。地質分野からは29件の出展のほか,「地質情報の
新たな利活用」と題した技術講演会を催します。
なお、産総研オープンラボの参加は無料ですが、事前の登録が必要です。ご来
場登録は下記ウェブサイトにて受け付けております。
ご参加を心よりお待ちしております。

産総研オープンラボ・ウェブサイト:http://www.aist-openlab.jp/

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【5】 10月の博物館イベント情報
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博物館では、来週の連休や週末を中心に特別展示や体験イベントを多数用意して、
みなさまのお越しをお待ちしています。調査のついでにもぜひお立ち寄りください。

今月のイベントは↓↓↓
http://www.geosociety.jp/name/content0026.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【6】第3回国際地学オリンピック台湾大会の国内選抜参加者募集
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国際地学オリンピック日本委員会から 2009年9月14日〜22日に台湾で
おこなわれる第3回国際地学オリンピックの国内予選(第1回日本地学
オリンピック)の参加者募集が10月1日より始まりました。
多数の生徒の参加が今後の地学オリンピックの推進の鍵となりますので、
ご支援よろしくお願いいたします。

国内選抜大会(第1回日本地学オリンピック大会)
募集期間 2008年10月1日(水)〜12月10日(水)
対象者;国際大会に参加可能な高校生・中学3年生および相当学年の生徒
日時;2008年12月21日(日曜日)2時間(10:00〜12:00予定)

問い合わせ先
日本地球惑星科学連合気付 国際地学オリンピック日本委員会事務局
詳しくは、http://www.jeso.jp/
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【7】JST平成21年度地球規模課題対応国際科学技術協力事業研究提案募集
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事業の趣旨
本事業は,開発途上国等(途上国等)のニーズを基に,地球規模課題を対象とし,
将来的な社会実装の構想を有する国際共同研究を政府開発援助(ODA)と連携
して推進し,地球規模課題の解決及び科学技術水準の向上につながる新たな知見
を獲得することを目的としています.また,その国際共同研究を通じて途上国等
の自立的研究開発能力の向上と課題解決に資する持続的活動体制の構築を図りま
す.
本年9-11月の間,環境・エネルギー,防災,感染分野における地球規模課題の解
決に資する国際共同研究「地球規模課題対応国際科学技術協力事業」の平成21年
度研究提案を募集いたします.
事業ホームページをご参照下さい.

締切 平成20年11月19日(水)

【お問い合わせ先】
独立行政法人 科学技術振興機構
国際部 地球規模課題国際協力室
詳しくは,http://www.jst.go.jp/global/koubo.html
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【8】アサヒビール学術振興財団2009年度学術研究助成募集
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助成対象
日本の大学・研究所等に所属する研究者,または学識があると認められる個人・
グループで主として食にかかわる生活科学,生活文化(人文・社会科学分野)及
び生活環境科学に関する研究を計画し,完成後に優れた成果が期待できるもの.

募集期間
2008年10月1日(水)〜11月6日(木) [消印有効]

本件関する問い合わせ,申請書申込み,応募先は下記までお願いします.
〒130-8602 東京都墨田区吾妻橋1-23-1
財団法人アサヒビール学術振興財団
http://www.asahibeer.co.jp/csr/philanthropy/ab-academic/boshu.html
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【9】京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻地質学鉱物学教室教員公募
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採用職名: 教授
所属講座: 地球生物圏史講座
期待する研究・教育分野:生物圏を含む地球表層の成り立ちや進化・変動に関す
る研究をフィールド
応募締切:2008 年10 月31 日(金)必着

詳しくは、
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/b/b5/news3/2008/081031_1.htm

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【10】公立大学法人首都大学東京 教員募集要項
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募集職位:教授又は准教授 1名
所属及び勤務地:都市環境学部 地理環境コース
専門分野:自然地理学
担当予定科目:学部・大学院における自然地理学関連の科目
提出期限:平成20年 11月14 日(金)必着

詳しくは、
http://www.tmu.ac.jp/kikaku/employ/tmu_teacher.html
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【11】「日本石紀行」会員割引のお知らせ
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国連提唱の国際惑星地球年IYPEへのささやかな貢献(ロゴマーク使用)として、ま
た尾池和夫(京大総長・日本ジオパーク委員会委員長)氏のご推薦(帯)をいた
だき以下の書籍を刊行しました。
「日本石紀行」(加藤碵一・須田郡司)みみずく舎、232p.2200円
東京都新宿区百人町1-22-23 新宿ノモスビル4F
電話 03-5330-2441  ファックス03-5389-6452 

なお、地質学会会員の方には以下のメールアドレスでお申し込みいただければ、
著者割引(2割引)かつ送料無料で配本いたします。
izumi@mimizukusha.co.jp

内容は、加藤(産総研フェロー)と石の写真家須田との共同で、各地のさまざま
な石や岩塊を
1. 常世から現世へ石と道連れ、2. 神宿り,神籠もるところ、3. ありがたき
仏のおわすところ 4. 恐れ戦く怪力乱神、5. 人の世の移り変わりと縁、 
6. 進化の流れに沿って 7. 海陸の王である巨獣、8. 弱肉強食の猛獣の世界、
9. 人類の良き友—ペットや家畜に因んで
写真と文でそれらの俗称、いわれと地質学的見解などをおもしろく順に紹介する
ものです。
ぜひご一読いただき機会あれば他の方々へもご紹介をよろしくおねがいいたします。

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【12】地質マンガ 「巡検初参加」
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「巡検初参加」
作:本郷宙軌 画:Key
詳しくは、
http://www.geosociety.jp/faq/content0120.html

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geo-Flashは、月2回(第1・3火曜日)配信予定です。原稿は配信前週金曜日
までに事務局(geo-flash@geosociety.jp)へお送りください。
geo-Flashは送信用であり、返信はできません。