日本地質学会第125年学術大会:セッション招待講演者

 

世話人や専門部会から提案され,行事委員会が承認したセッション招待講演者を紹介します(タイトルをクリックする).なお,講演時間は変更になる場合があります.

 

トピックセッション(6件)    
T1.文化地質学 T2.モホ(地殻ーマントル) T3.日本列島の起源・成長・改変
T4.深海科学掘削50年 T5.北海道の地震・津波研究 T6.泥火山
     
レギュラーセッション(25件)    
R1.深成岩・火山岩 R2.岩石・鉱物・鉱床学一般 R3.噴火・火山発達史
R4.変成岩とテクトニクス R5.地域地質・地域層序・年代層序 R6.ジオパーク
R7.グリーンタフ    
R8.海洋地質 R9.堆積物の起源・組織・組成 R10.炭酸塩岩
R11.堆積過程・環境:地質 R12.石油・石炭地質 R13.岩石・鉱物の変形と反応
R14.沈み込み帯・陸上付加体 R15.テクトニクス R16.古生物
R17.ジュラ系+ R18.情報地質とその利活用 R19.環境地質
R20.応用地質・ノンテク構造 R21.地学教育・地学史 R22.第四紀地質
R23.地球史 R24.原子力と地質科学 R25.鉱物資源と地球物質循環

 

T1. 文化地質学

児島恭子(札幌学院大学:非会員)30分
児島氏(札幌学院大学教授;アイヌ史,日本史)は,民俗学や文化史にも詳しく,『エミシ・エゾからアイヌへ』(2009)という優れた著書がある.また,児島氏は,〈アイヌ語地名の政治学〉の観点から,アイヌ世界の地名発生について,地名の起源や地名を巡る歴史を,アイヌ史を援用して議論している.北海道のみならず日本列島各地に散見される〈アイヌ語地名〉の理解を深めることは,文化地質学においても新たな視点を与えるものとなる.

百瀬 響(北海道教育大学:非会員)30分
百瀬氏(北海道教育大学教授;文化人類学,北方文化)は,アイヌ文化および北方少数民族に関する文化人類学的研究を主要テーマとしている.また,アイヌ文化のみならずロシア極東の北方少数民族にも詳しく,フィールドワークの経験も豊富である.北海道のアイヌ文化やロシアの北方文化についての多様性や現代的課題の知識は,伝説・伝承を対象とした事例研究では特に重視されるべきで,文化地質学への有用な知見を提供するものである.

T2.モホ(地殻ーマントル境界)を掘り抜いたオマーン掘削プロジェクト(招待講演なし)

 

T3.日本列島の起源・成長・改変

■土谷信高(岩手大学:会員)15分
土谷会員は,日本列島の地質を永年研究してきた実績を持つ.最近,ジルコン年代学による新たな新事実が次々に発見され,日本列島の地体構造の理解が大きく変わろうとしている.

■野田 篤(産業技術総合研究所:会員)15分
野田会員は,西南日本の白亜系和泉層群を対象に野外調査を行い,さらに世界の前弧盆地一般の形成過程についてのコンパイルに基づき新しい解釈を提案している.日本の地域地質に関する深い知識から世界に向けて新しい概念を導きつつある両会員に講演していただくことによって,昨今忘れられがちな地域地質学の威力をアピール出来ると考える.是非講演をお願いしたい.

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T4.深海科学掘削50年,過去—現在—未来

■平 朝彦(海洋研究開発機構:会員)30分
平会員は,四万十帯陸上地質研究から南海トラフの海域調査研究,掘削研究まで幅広く活躍され,深海掘削研究のリーダーとして長く国内研究コミュニティーを牽引してきた.地球深部探査船「ちきゅう」の建造やIODPの立ち上げなどにも中心的に貢献されてきた経験から,これまでの深海掘削の成果のポイントをまとめ,これからの深海掘削に求められる研究についての大所高所からの視点で講演を依頼したい.

■野木義史(国立極地研究所:非会員)15分
地球環境の敏感なレスポンスとして極域での研究が注目されているが,野木氏は極域研究のリーダーとして活躍され,また深海掘削航海の経験も持ち合わせ,極域における深海掘削の新たな視点から,今後の方向性を含めた講演を依頼したい.

T5.北海道とその周辺地域における地震・津波研究の最前線

■谷岡勇市郎(北海道大学:非会員)30分
谷岡氏は,津波波源に関する数値計算の専門家であり,北海道の太平洋側や日本海側での多くの研究業績がある.また北海道行政における津波想定に関して各種委員を務め,北海道の津波防災に関する最新の知見を有している.

■平川一臣(北海道大学名誉教授:非会員)30分
平川氏は,北海道の太平洋や日本海沿岸において,津波堆積物に関する先駆的な取り組みを行っており,津波履歴の復元や波源の推定に関する多くの成果がある.谷岡氏と同様,行政の津波想定に関する委員を務めており,最新の知見を有している.これらから,両氏は招待講演者として適任であると考える.

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T6.泥火山と地球化学的・地質地形学的・生物学的関連現象

■田近 淳((株)ドーコン:会員)30分
日本における泥火山研究は,ここ北海道新冠地方の陸上泥火山から始まった.陸上の泥火山は海底のそれとは異なり,再訪性が高く緻密な常時観測が可能である点で,いまだ完全に理解されたとは言い難い泥火山の研究を推し進めるに重要な研究対象である.新冠泥火山と十勝沖地震との関連やそれらの活動の背景などについて,元北海道立地質研究所の田近会員により詳細なご講演をいただく.

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R1.深成岩・火山岩とマグマプロセス(招待講演なし)

 

R2.岩石・鉱物・鉱床学一般

■木村純一(JAMSTEC:会員)30分
木村会員は,島弧沈み込み帯火山岩の岩石学的・地球化学的研究を通じ,島弧マグマの成因解明に取り組んでこられた.近年は,沈み込む海洋プレートスラブの脱水・変成過程,脱水したスラブフルイドが引き起こすマントルウェッジかんらん岩の融解による島弧初生マグマの生成過程を研究されている.この研究ではこれらの過程における鉱物や岩石,流体やマグマの元素マスバランスを解くことによって,スラブ・マントル・地殻内の物理化学条件を推定する事を試みている.さらに,地球化学モデルと岩石学的観察事実や地球物理学的観測結果の間の整合性を検討することにより, 島弧沈み込み帯でおこる複雑な 地質現象に重要な
制約を与えることに成功している.本招待講演では,沈み込み帯システムにおける物質循環に関する最新の話題を提供していただく予定である.

■辻森 樹(東北大:会員)30分
辻森会員は,青色片岩などのプレート境界岩を丹念な野外調査・岩石組織観察・地球化学分析から研究され,プレート沈み込みのダイナミクスの素過程の理解と地球変動史の解読に精力的に取り組んでこられた.特に近年,プレート境界岩の造岩鉱物の局所同位体分析により,これまで『未読』であった全く新しい物質科学的な情報を抽出・蓄積されつつある.ご講演ではこれらの未読情報の統合解析から,太古代〜顕生代の4つの年齢における造山帯の緑色岩・高圧変成岩を研究対象に,プレート境界のプロセスと経年変動を読み解く重要性について紹介される.さらには固体地球の進化史の物質科学的な検証,特に再生地殻成分の大循環と固体地球の長周期変動の体系化に関するあらたなプロトコルについて伺える予定である.
 

R3.噴火・火山発達史と噴出物(招待講演なし)

 

R4.変成岩とテクトニクス

■榎並正樹(名古屋大:会員)30分
榎並会員は,野外調査,岩石組織観察及び造岩鉱物の緻密な化学組成分析を主な手法として,四国三波川帯をはじめとする国内外の変成帯を対象に詳細な地質学的研究を推進されている.また,岩石学にラマン分光学を応用し,ザクロ石に包有される石英のラマンスペクトルから変成圧力条件を見積もる手法を確立するなど,相平衡のみに縛られない変成岩の温度圧力解析の端緒を切り開いたと言える.近年では,教科書も上梓されるなど,後進の育成と分野の発展への貢献は枚挙にいとまがない.これまで長年にわたり蓄積されてきた研究成果とともに,プレート収束域における沈み込み変成作用の累進進化に関する新たな展望を紹介していただくことは,招待講演として有益なものになると期待される.
 

R5.地域地質・地域層序・年代層序(招待講演なし)

R6.ジオパーク(招待講演なし)

R7.グリーンタフ(招待講演なし)

R8.海洋地質

■多田隆治(東京大学:会員)30分
多田会員は,海域および陸域双方の地質記録からアジアモンスーンの進化に関する研究を進め,2013年には自らが代表プロポーネントとして計画された日本海および東シナ海北部のIODP (国際深海掘削計画)Expedition 346に共同主席研究者として乗船した.現在,その成果が増えつつあり,今年のPEPSでは特集号もまとめられた.

■池原 実(高知大学:会員)30分
池原会員は,長年にわたって様々な指標を用いた古海洋学的研究を行っており,特に南大洋においてはIODPの掘削提案を行う中心的な役割を果たしている.また,昨年度より新学術領域研究が採択され,古海洋研究班のリーダーとして研究を推進している.今後数年間は南極海においてIODPによる掘削航海が立て続けに計画されていることなど,これから注目される研究テーマとして関心が向けられている.池原会員には南大洋が気候変動に果たす役割について最新の研究成果や国内外の研究動向に加え,今後の課題についてご講演いただく.

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R9.堆積物(岩)の起源・組織・組成(招待講演なし)

 

R10.炭酸塩岩の起源と地球環境

■渡邊 剛(北海道大学:会員)30分
渡邊会員は,炭酸塩骨格に成長縞を構築するサンゴや二枚貝などの生物源炭酸塩の同位体分析や微量元素分析などの地球化学分析を手法として,高解像度での地球環境変動の復元について研究をおこなわれている.特に,鮮新世温暖期におけるサンゴの酸素同位体組成比(水温,塩分の指標)の研究からは,70年分の大気と海洋環境変動の季節変動および経年変動パターンやエルニーニョ現象の詳細を明らかにされ,将来の環境変動を見積もる上でも重要な発見をされている.渡邊会員は,現在ハワイを拠点に精力的に研究を進められており,招待講演では,サンゴ礁地球環境学に関する最新の話題を提供していただく予定である.
 

R11.堆積過程・堆積環境・堆積地質

■成瀬 元(京都大学大学院理学研究科:会員)30分
成瀬会員は,堆積物重力流について,実験,野外調査,組織解析,モデリングといった多様な側面から,その挙動や堆積過程についての研究を行ってきた.彼はこの分野を世界的にリードする研究者の一人である.2015年に公表された,混濁流とその堆積物についての研究の方向性を示した論文は世界をリードする研究者らによって著されたのもので,成瀬会員はその著者の1人に名前を連ねている.成瀬会員には混濁流のモデリングについて,研究の方向性を含めたレビューを行っていただく予定である.今後の研究の方向性を議論する機会としたい.

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R12.石油・石炭地質学と有機地球化学

■荒戸裕之(秋田大学:会員)30分
荒戸会員は,反射法地震探査記録を用いた石油・天然ガスの成因や探鉱に関する研究に長年取り組んでおられ,この分野をリードしてきた研究者の一人である.また,国の基礎調査に関するワーキンググループの委員長として,海域の三次元地震探査調査による堆積盆地評価に関する議論をまとめられた.招待講演では,本邦周辺海域で実施されてきた基礎調査による三次元地震探査記録を用いた堆積盆地の解析について話題を提供していただく予定である.
 

R13.岩石・鉱物の変形と反応

■増田俊明(静岡大:会員)30分
増田会員は,地殻由来の天然の岩石から歪み,応力,変形機構といった情報を読み取る構造地質学的研究に長年取り組んでおられる.講演では理論,実験,天然の解析と多岐に渡る研究成果から,天然の岩石から変形の各要素を読み取る手法の現状と展望についてお話いただき,2011年東北地方太平洋沖地震以降に重要視されるようになった地殻の変形と応力状態の定量的理解に向けて活発な議論を展開したい.

■土屋範芳(東北大:会員)30分
土屋会員は,地質学,岩石学,地球化学,計測工学を基礎に,地熱エネルギー開発に関する研究に長年取り組まれている.昨今,再生可能エネルギーの一つとして地熱エネルギーの開発に期待が寄せられているが,高温岩体とそれを取り巻く流体の循環について不明な点も多く,土屋会員は,これらの問題の解明に挑戦している.札幌大会では,地熱エネルギーの可能性と,開発に対し地質学が挑戦・貢献するべき研究,特に超臨界岩体の変形,流体流動,反応に関する研究について紹介いただく.
 

R14.沈み込み帯・陸上付加体

■木村 学(東京海洋大学:会員)30分
木村会員は,南海トラフ地震発生帯掘削計画(NanTroSEIZE)をリードし,四万十付加体や日本列島のテクトニクス研究においても数多くの重要な成果をあげられてきた.本招待講演では最近のNanTroSEIZEや陸上地質研究成果を通じて明らかとなったアジア太平洋グローバルテクトニクスの新展開と日本列島沈み込み帯論について紹介していただく予定である.

■山本由弦(JAMSTEC・会員)30分
山本会員は,主として新第三系三浦ー房総付加体を対象に構造地質学的研究を精力的に進め,浅部での付加体・前弧海盆発達過程,帯磁率異方性を用いた歪み履歴の解析,シュードタキライトの発見など重要な研究成果をあげられてきた.最近では,地球深部探査船「ちきゅう」による室戸沖限界生命圏掘削調査(T-Limit)に乗船参加し,プレート境界断層の記載を行っている.本招待講演では,山本会員がこれまでに明らかにしてきた浅部プレート境界断層の実像について紹介していただく予定である.

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R15.テクトニクス

■酒井治孝(京都大学:会員)30分
酒井会員は,ヒマラヤ・チベット山塊上昇のテクトニクスや,それに伴うモンスーン気候や環境の変動について,堆積学,構造地質学,第四紀学,熱年代学などの手法を駆使して複合的に研究されてきた.昨年度末で京都大学退職という節目を迎えられた折でもあり,ライフワークともいえるヒマラヤの一連の研究成果について,網羅的なご紹介をお願いしたい.

■植田勇人(新潟大学:会員)30分
植田会員は,綿密な野外地質調査に基づいて,過去のプレート沈み込み帯でどのような地層が形成され,それらが地下でどのように移動し変動したかを精力的に研究されている.植田会員のメインフィールドである北海道での学会開催にあたり,空知−エゾ海盆の起源,高圧変成岩の上昇,蛇紋岩メランジの成因,中生代における北西太平洋の海洋プレートの復元など,日高山脈近傍の地質学的研究に基づくさまざまな話題提供を期待したい.
 

R16.古生物

■守屋和佳(早稲田大学:会員)30分
守屋会員は,これまでに,アンモノイド類の進化古生物学的研究および地球化学的手法を用いた古環境変動の研 究に取り組んでこられた.本講演ではアンモノイドの生息水深や古生態に関する同位体を用いた研究について,レビューを交えて紹介していただく予定である. 北海道を代表する古生物であるアンモノイドについて,最先端の研究に触れる機会となることを期待している.

 

R17.ジュラ系+

■安藤寿男(茨城大学:会員)15分
安藤会員は,IGCP608のプロジェクトリーダーとしてアジアの白亜系研究を牽引している.中国やモンゴルなどの研究者と共同研究を展開し,中生界の国際対比や環境変遷史の分野で国際的に活躍している.招待講演では,ご自身の体験も交えて,アジアにおけるジュラ系・白亜系の広域対比に関する講演を期待している.

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R18.情報地質とその利活用(招待講演なし)

 

R19.環境地質(招待講演なし)

 

R20.応用地質学一般およびノンテクトニック構造

■山崎新太郎(京都大学防災研:会員)30分
山崎会員は,比較的安価な魚群探知機とモーターボートを用いて,海底・湖底の詳細な地形測量を可能とする新しい地形計測手法を提案している.その手法は,猪苗代湖や屈斜路湖などの複数の湖や,箱根火山東岸の相模湾海底での調査に適用されており,強い地震動を誘因とした大規模な地すべりによる水底地形を抽出することに成功している.この一連の研究は,従来の手法では把握することが困難であった湖底・海底地すべりの痕跡を,比較的安価な方法で抽出しうることを示したもので,応用地質学的に重要な研究といえる.招待講演では,この一連の研究をご紹介いただく.

R21.地学教育・地学史(招待講演なし)

 

R22.第四紀地質

■岡田 誠(茨城大学:会員)30分
岡田会員は, 前期ー中期更新世境界の国際標準模式地(GSSP)の候補地として挙げられる千葉県市原市の地層「千葉セクション」に関わる日本の研究チームの中心的研究者として分析・検討を推進されている.これまでの「千葉セクション」レビューと現状での課題などについて報告を行っていただく.
 

R23.地球史

■阿部彩子(東京大学大気海洋研究所:非会員)30分(予定)
阿部氏は,古気候モデル研究の第一人者である.彼女のグループでは,大気-海洋のモデルに加え,氷床や地形,植生までを組み込んだ複雑な系での長期的変動のモデリングに挑んでいる.彼女らのグループにより,これまで数々の古気候学の謎が解明されてきた.日射に対する氷床のヒステリシス的な応答に着目して氷期-間氷期の10万年周期変動を説明した研究もその一つだ.このような長時間スケールの気候モデリングは,地質試料を用いた古環境研究とも密接に関連する.招待講演では,最新の成果を踏まえて解説していただく.

■海保邦夫(東北大学:会員)30分
海保会員は,これまで,微化石記録,安定同位体組成,有機分子化石記録などを駆使して,P-T境界やK-Pg境界の生物大量絶滅の生物相と環境に関する研究を精力的に行ってきた.主要な成果である底生有孔虫を用いた海洋溶存酸素指標の確立や,K-Pgでの小惑星衝突時のモデリング,P-T境界における有機分子や安定同位体組成を用いた古環境解析は活発な議論を呼んできた.招待講演では,これまでの海保会員の成果について,最新のアイデアを踏まえて講演していただく.

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R24.原子力と地質科学

■日高 洋(名古屋大:非会員)30分
日高氏は,自然界で生じる核反応を元素の同位体変動から検出し,その現象解明に取り組んでおり,オクロ天然原子炉は,その研究対象の一つである.天然原子炉から採取された様々な試料を分析して得られた一連の同位体データから解明された原子炉内外における放射性核種の中〜長期にわたる移行挙動,核分裂メカニズムについて紹介していただく.
 

R25.鉱物資源と地球物質循環

■森下祐一(静岡大学:非会員)30分
森下氏は,金,白金族元素,レアメタルなどの資源の成因を研究する資源地質学の第一人者であり,最先端の二次イオン質量分析計による微小分析を駆使することで,今まで明らかとなっていなかった有用元素の挙動と濃集プロセスを解明するなど,非常に独創的な研究を展開し,この分野をリードし続けている.本講演では,当該分野の最新の話題を提供していただく予定である.そのお話を聞ける機会は,本セッションに関係する全ての研究者にとって非常に有意義なものになると期待される.