2017年6月,日本の22機関32名からなる研究グループが,「千葉セクション」(千葉県市原市田淵の地層露出断面)を『国際境界模式層断面とポイント』(Global Stratotype Section and Point; GSSPと略記)の「下部−中部更新統境界GSSP」に認定されるよう, GSSPの認定機関である国際地質科学連合(IUGS)に提案しました.現在,IUGSによる認定審査プロセスは最終段階に入っております.今回の提案についての学術的説明と意義については,既に2018年7月1日に日本地質学会の見解をホームページに掲載し表明いたしました.
本提案に関わる「千葉セクション」および関連露頭は,地磁気の逆転に関わる研究を含む地質時代の決定に必要な調査研究や,それらに基づいた同地質時代の地球表層環境変動などの研究に関して重要性を有しており,国際的に見てもきわめて貴重な露頭です.今後の地質学の発展のためには,「千葉セクション」および関連露頭が学術的に誰もが自由かつ公平に議論できる環境が維持されることが重要です.日本地質学会は,今後も「千葉セクション」および関連露頭における研究により,地質学がさらなる発展を遂げることを期待しています.
2019年8月15日
地質学会は2019年4月6日,安全な研究フィールドの確保と維持を願う学術団体の立場から,新居浜市長と愛媛県知事に対し,赤石山荘管理人 安森 滋氏の陳情受け入れを求める要望書を作成しました.新居浜市長宛の要望書は6月14日,安森氏らと共に新居浜市役所を訪れた西山賢一四国支部長の手で,4359名分の署名と共に直接,石川勝行新居浜市長へと提出されました.また県知事宛の要望書も同日県担当課へ提出されました.
2019年6月14日提出
本年3月の地質学関連分野における研究論文の不正問題に関して,5月3日に当該論文が撤回されたとする報道がなされました.本件に関しては,既に4月4日に会長声明を公表しておりますが,ここに改めて遺憾の意を表明し,会員の皆様に,再度,「日本地質学会倫理綱領」ならびに「日本地質学会行動規範」の遵守を呼びかけます.
2019年5月17日
本年3月,地球科学分野において研究論文の不正問題に関する発表があり,地球科学関連学会である日本地質学会としても大きな衝撃を受けています.
日本地質学会は,2003年に「日本地質学会倫理綱領」を定めるとともに,2011年に「日本地質学会行動規範」を制定し,学会員に対してこれらを遵守することを求めてまいりました.同時に,地質学の成果が与える社会的影響を自覚し,客観的データ・事実に基づき公正,誠実に行動することで,地質学が社会から信頼を得るための不断の努力をしてまいりました.研究不正は,地質学の発展にきわめて深刻な影響を与え,地質学に対する信頼を失墜させることと重く受け止めねばなりません.
2019年4月4日
独立行政法人大学入試センターへ,平成31年度大学入試センター試験の地学関連科目に関する意見書を提出しました。
2019年3月31日提出